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「寝すぎたわ……」
「全くだな」

 脱衣所で京がぼやくと、エリザヴェータが同意した。京、ミシェル、エリザヴェータの三人は、マンション内に作られた共同の風呂場へと足を運んでいた。時刻は既に正午を回っていたが、三人が起きたのは、つい先ほどだった。

「自堕落な生活だ。少し改めないと、駄目だな」
「そうね。何となく昼過ぎに起きると損した気分だし」

 エリザヴェータの言葉に、シャツを脱ぎながら京が同調する。昨晩も唯との激しい逢瀬を楽しんだ二人だが、その疲れでついつい寝過ごしてしまった。

「全く、二人ともエッチのし過ぎなのよ」
「あんたには言われたくないわよ」

 既に下着を脱ぎ捨てたミシェルにしたり顔で注意されて、京が思わず逆上する。寝坊したのはミシェルも同じなのだから、尚更だ。

「唯殿に前にも尻にも入れられて、気絶したのは誰だったかな?」
「げげっ、もしかして見てた?」

 服を脱ぎ終えたエリザヴェータの指摘に、ミシェルは軽く失敗したという表情を見せる。昨晩は唯とたっぷり楽しみたかったので、ミシェルは最後まで順番を待ってから、抱いて貰ったのだ。思わず激しくエッチをし過ぎたため、ミシェルは最後の方は意識が朦朧としていた。

「おまけに小便まで漏らすとはな」
「違う違う、あれは潮吹きよ!」
「なに、そんな激しくしてたの!?」

 エリザヴェータに追求されたミシェルに、京は呆れ顔を見せる。京自身もときたま唯に激しく犯されたいというような願望も抱くが、自分のことは棚に置いて、ミシェルの性欲に若干呆れたりしてしまう。

「私の身体にはかからなかったが、他の者に……」
「わーわー、ストップストップ」

 エリザヴェータの言葉をミシェルが慌てて遮るが、京には彼女の言わんとするべきことがわかってしまった。

「とっとと入るわよ!」

 京は一刻も早く体を洗うため、洗濯物を籠に放り込むと、風呂場のガラス戸を引き開けた。

「あら?」
「いらっしゃい」

 入ってきた京に、唯が笑顔を送る。見れば唯と共に雛菊、楓、静香が浴槽に浸かっていた。風呂場に先客が居たことに、京は驚いて中に足を踏み入れるのを一瞬忘れてしまった。

「中に居たとは知りませんでした」
「汗だくだったから、洗濯物は洗濯機に放り込んだんだよ。だから、気づかなかったんだと思うよ」

 京に続いて風呂場に足を踏み入れたエリザヴェータに、唯は説明する。脱衣所に脱いだ衣服が無く、自分達がお喋りでうるさかったため、どうやら先客が居たのをエリザヴェータ達は見逃したようだ。互いに見慣れた裸体だが、何となく気恥ずかしくなって、京は自分の身体を隠すようにシャワーの近くに歩み寄る。ミシェルやエリザヴェータは感性が違うのか、裸を見られても、どうやら平気らしい。シャワーで身体を流してから、三人は大きな浴槽へと浸かる。夏真っ盛りということもあり、風呂のお湯は随分とぬるい。

「そういえば唯、聞きたかったんだけど」
「なに?」

 のんびりとしている自分の恋人に、京が話しかける。

「ミシェルが昨日の晩、潮を吹いたって聞いたんだけど、本当?」

 京の質問に、唯がチラリとミシェルに視線を送る。彼女に気を使ってのことだが、ミシェルが軽く微笑み返したのを見て、話しても良いと唯は受け取った。

「うん、確かに潮吹きしてたね」
「そんなに激しくしたわけ?」
「うーん……エッチはちょっと激しかったけど、それと潮吹きは関係ないかな。潮を噴くのってそんなに難しくないよ」
「ええっ!」

 声をあげたのは京だったが、雛菊や静香、エリザヴェータも驚いたように唯を見る。ミシェルも話題に興味津々のようで、唯一楓だけが無表情に唯を見つめている。

「そんなに簡単に潮って噴くものなの?」
「コツみたいなものがあるかな。ミシェルさんが何回か潮を噴いてくれて、わかったんだけど」
「ど、どうやるのよ?」

 顔を赤らめつつ、寄ってくる京に唯が苦笑する。

「じゃあ、実際にやってみせるよ」
「へ? あ、いや、そんなつもりじゃ……」

 慌てる京の手を引いて立たせると、唯は浴槽の縁(ふち)に腰掛けさせる。考えてみれば、どうやって潮を噴かすなんてことを聞けば、誘っている も同然である。京は自分の軽挙を軽く悔やんだ。だが自分の隣に座った唯が、身体を寄せて首筋を寄せてキスしてくると、胸が高鳴ってどうでも良くなってし まった。

「……京、ずるい」

 思いがけなくも主にエッチしてもらえることになった京を見て、楓が呟く。顔の表情は変わっていないが、その声のトーン明らかに不満そうだ。

「じゃあ、楓さんも僕の隣に座って。一緒に潮を噴かせてあげるから」

 唯が優しく言うと、途端に楓は軽く口元を綻ばせてお湯を掻き分けて彼の元へと向かう。鉄面皮の楓だが、唯の恋人となってからは、随分と表情が豊かになってきていた。
 唯は楓の背に手を回して、脇腹や胸を優しく撫でる。その間も少年は京の首や肩を唇で何度もキスしていく。女性の方としては自分を抱いている間に他の女性も抱いていることに不満を感じるときもあるが、唯に本気で責められたら、あっという間に気絶してしまうくらいの快感を与えられてしまう。複数に注意が分散している方が、却ってより長くペッティングやセックスが出来るので、それはそれで良かった。

「ん、んう……ん、んん……」
「唯さま……ふぅ……あ、あぁ……」

 二人の体を自分に向けさせ、唯は巨大な胸やスリムな腹を手の平で優しく撫でる。温かな手の平が肌の下にある脂肪を優しく撫でると、京と楓は甘い吐息を漏らしてしまう。

「京さん、楓さん、好きだよ」
「あ、唯……」
「私も好きです……」

 優しい言霊が耳へと届くと、京も楓も自分の陰唇がじんわりと湿り気を帯びるのがわかった。二人とも少年の華奢な体を濡れた手でなぞり、より激しい愛撫を望む。唯は大きすぎると言える二人の乳房を掴むと、そっと持ち上げるようにして、刺激を与え続ける。

「あ、あぁん……唯……」
「ん、んん……いい……もっと……」

 あまり力を入れずに、唯はあくまでも優しく胸を揉む。そのソフトなタッチが却って京と楓の体を熱くさせていく。二人とも激しいのも好きだが、やはり最初はやんわりと触られる方が気持ちいいのだ。

「ん、んふ……唯、おっぱいもっと触って……」
「舐めて……乳首、舐めて下さい……」

 京と楓の懇願に応えて、唯は二人の胸を少し強めに揉み、乳首を舌で舐めたりする。大きな胸はマシュマロのように柔らかいが、一向に形が崩れるようなことはなく、乳首は愛撫に反応してツンと硬くなっていく。いつ愛撫しても飽きない素晴らしい胸の質感に、唯自身の分身も徐々に硬くそそり立っていく。

「あ、あはん……唯のも大きくなってる」
「ご奉仕します……」

 主の愛撫に翻弄されて、嬌声をあげて身を捩じらせていた二人も、唯へのお返しは忘れない。恋人のペニスに手を這わせ、指で優しくシャフトを擦る。

「ん、気持ちいいよ」

 決して激しくないソフトな手淫だが、その繊細な手つきが却って唯の性的興奮を煽り立てる。二つの異なる手による手の動きは、予測がつかない動きを見せて、少年の肉棒に心地よい刺激をもたらす。細い指が自分の性器をやんわりとしごく感触を愉しみながらも、唯はじっくりと京と楓の胸を揉むのを忘れない。

「あぁ、唯……そんなに触られたら……」
「もっとして下さい……」

 唯は二人の膨らみをあくまでも柔らかく刺激し、乳首に唇を這わせ、指で摘む。オーソドックスな方法だが、心酔している主からの愛撫だと感じる刺激は何倍にもなってくる。京と楓はもじもじと太ももを擦り合わせ、指での性器への愛撫が疎かになってきてしまう。

「どうしたの?」
「えっとその……」
「唯さまのが良過ぎて」

 顔を赤らめて言葉を濁す京に対して、頬が紅潮しながらも楓ははっきりと唯に告げる。緩やかな愛撫なので受け入れていたが、両者共に気がつくと呼吸がすっかり荒くなっていた。それでも唯は執拗に胸を攻め立て、乳首を舐め上げて京と楓の二人を刺激する。

「ゆ、唯……だめぇ……なんか、もう力が入らない」
「はぁ、唯さまの手……興奮して、おかしくなります」

 身悶えして嬌声をあげる二人を押さえ込み、唯はソフトなペッティングを繰り返す。

「あらあら、二人とも手がお留守よ」

 唯のペニスを愛撫していた京と楓の手が止まっているのを、ミシェルが見咎めて、意地悪な声をかける。

「し、仕方ないでしょ……唯のが凄いんだから」
「まあ、気持ちはわかるけどね。雛菊、手伝って」
「わ、私がか!?」

 京の泣き言を聞いたミシェルは、雛菊と連れ立って唯の足元へと湯を掻き分けてやってくる。

「唯さま、ご奉仕させて貰いますね」

 浴槽の縁に腰掛けた唯の陰茎をやんわりと掴むと、ミシェルは口を開けて咥える。

「し、失礼します」

 ペニスの先端を唇で挟んでいるミシェルの脇から、雛菊がシャフトに唇を這わす。二人の舌が肉棒に絡み、透明な唾液ですぐに性器がベトベトになった。ミシェルは慣れた様子で唯が喜ぶ亀頭のポイントを刺激するが、雛菊の方がより熱心に唯の陰茎にむしゃぶりつく。 雛菊は羞恥心より、恋人に奉仕出来る喜びが勝ったに違いない。

「ん、ん、あむ、はむ……」
「ん、んんっ、ん、ん、ん、んぅ……」

 ミシェルと雛菊に口淫を受けながらも、唯は京と楓の胸を揉む手を緩めない。彼の手は胸から腹部、そして太ももの方まで下りていく。

「んっ! んう……あ、やぁ……はぁ……」
「あ……気持ちいい……あ、あっ」

 唯の指先が太ももから陰唇へと伸び、柔らかな二人の熱いヒダを撫で始めた。胸の愛撫ですっかり熱を帯びていた秘部は湿り気があり、軽く押すだけで蜜が溢れてすぐに唯の指をベトベトに汚す。

「はぁはぁ、あっ、ああん、あ……ふあ」
「ん、あ、唯さまぁ……もっと、もっと触って……」

 唯は京と楓の陰部を覆うような形で手の平を這わせ、軽く圧迫するように全体を刺激する。ソフトな刺激だが、胸を散々弄ばれた二人には効果的だったらしい。京は切なそうに眉を顰めて身悶えし、楓は普段の鉄面皮を捨て去ってだらしのない表情で愛撫を受け入れた。風呂場に湿った音が響いて、見ているエリザヴェータや静香達も思わず見入ってしまう。

「ん、んむ、はぅむ……」
「ちゅ、ん、んん、はぁん……」

 京と楓に触発されたのか、ミシェルと雛菊もフェラチオで熱心に唯を奉仕する。柔らかな唇でカリ首を扱かれつつ、シャフトを舌先で舐められるのが心地良い。ミシェルと雛菊は咥えるのと舌を這わすのを何度も交代し、入れ替わり立ち代りでそれぞれのテクニックで主を悦ばせようとする。唯は二人のフェラチオを愉しみつつも、翻弄されず京と楓への愛撫を繰り返す。

「あ、ああ、唯ぃ……凄くいい……」
「はぁ、とってもいい……おかしくなりそうです……」

 陰唇全体を圧迫されて、京と楓は鼻にかかった声で甘える。唯は巧みに刺激するポイントを変えて、ヒダやクリトリスなどをそれぞれが感じるように力を入れる。やがて十分に蜜壷が潤ったと見ると、指を動かして下腹部から腹部へと指をなぞる。

「こことここの筋肉を引き締めて……そうそう……もうちょっと緩くてもいいよ」
「ああっ! ゆ、唯!?」
「う、うぅ……」

 唯は言霊による命令を行い、それに合わせて京と楓はその部位の筋肉を緊張させる。近頃はセックスのときでも刺激が強すぎるので唯は言霊で性感を刺激したり、意に反しての命令などは滅多にやらない。だが今日は珍しく唯の言霊に従わされたため、二人は戸惑ってしまう。

「それで、今度はこっちの筋肉を逆に緩めて」
「えっ!? あ、あっ」
「ひっ、ひゃあ……」

 唯の指先が京と楓の陰唇と尻穴を囲むように八の字に動き、二人の耳に唯が言霊を吹き込む。すると尿道からゾクゾクするような感触が駆け上がってきて、京と楓は必死にそれを押さえ込もうとする。だが筋肉を弛緩させられているので、我慢できそうにない。

「二人とも、大好きだよ」
「え、や、やあああああぁ」
「あ、あっ、あああああああ……唯さま!」

ぶしゃー、びゅびゅ、ぶしゅしゅ

 唯の言霊に快楽中枢を焼かれた京と楓は抵抗むなしく、尿道から透明な液体を噴出した。多量の潮が狭い尿道口から、勢い良くほぼ直線で飛び出す。溜まっていた物を吐き出す開放感に、京と楓はゾクゾクするような快感を得て、嬌声をあげてしまう。

「ちょ、ちょっと……わぶっ!」
「ひ、ひゃああ、な、何をする!」

 角度が悪かったためか、唯の性器を舐めていたミシェルと雛菊は、京と楓の潮を頭から被ってしまう。

「あ、ああっ、止まらない! い、いや……」
「あ、凄い……気持ちいい……」

 仲間に自分の吐き出す液体をかけているという異常な事態に、京は背徳的な悦びを僅かながら感じてしまう。楓は仲間に潮がかかろうがお構い無しに、主に与えて貰った快楽を味わうことに没頭して悦楽の声を漏らす。二人は何度か大きく痙攣して液体を吐き出し終えると、浴槽の縁から下りて、ズルズルと力尽きたように湯船に沈んでしまう。

「ひ、人の顔に小便などかけて……」
「おしっこじゃなくて、潮だって」
「ど、どっちでも同じです!」

 唯が軽く宥めようとするが、雛菊は顔を険しくして怒りを抑えられない。こういうことに慣れているのか、雛菊とは対照的にミシェルは平然としている。ミシェルは顔にかかった液体を指で掬うと、舌で舐めて味見してしまったくらいだ。

「そんなに怒るのなら、こっちはどう?」
「えっ? きゃ、きゃあああっ!」

 フェラチオで快感が高まっていた唯は、これを幸いと自分で軽くシャフトを扱いて、雛菊の顔面に射精する。

びゅっ、びゅっ、どびゅ、びゅるっ、びゅ

 普段は膣内射精がほとんどなので、久々の唯による顔射は勢い良く雛菊へと飛んだ。尿道口から飛び出し、昨晩性交したとは思えない濃い精液が、 雛菊の精悍な美しい顔を汚す。唯はシャフトを指で動かしてミシェルの端正な顔にも精液を飛ばし、彼女の顔もねっとりと濃い白濁液で汚した。突然のことに、二人とも唖然としてしまうが、鼻をつく生臭いかぎ慣れた匂いに顔を綻ばせる。

「精液がかかったりするのも、嫌かな?」
「好いた殿方の子種はまた別です」

 悪戯っ子のように微笑む唯に、雛菊も思わず苦笑してしまう。何だかんだ言って、自分の奉仕で唯が気持ち良くなってくれたことに、途方も無い嬉しさを感じてしまうのだ。唯が射精しただけで、雛菊の機嫌はあっさりと直ってしまい、彼女自身も不思議に思ったほどだ。

「唯さまは、たまーに私達にレズっぽいことをさせようとするから、潮吹きをわざとかけたんじゃないんですか?」
「い、いや、そんなことは無いよ」

 ミシェルの指摘に、唯は少し上ずった声で返事する。ミシェルの指摘は的を射ており、唯は恋人達がレズのようなことをするのに興奮するタイプであるのは確かだ。先程、京や楓がミシェルと雛菊の顔面に潮を吹きかけたときも、強い刺激を受けた。

「じゃあ、こんなのはどうです?」
「こ、こら……やめろ!」

 雛菊の顔についている精液を、ミシェルが唇を寄せて舐めとろうとする。雛菊は嫌がって離れようとするが、唯があからさまに嬉しそうな表情を見せたので、仕方なく抵抗を止めた。ミシェルの紅い舌が、雛菊の肌理細やかな肌を滑って、白濁液を拭い取っていく。

「はあ、凄かったわ」

 湯船で荒く息をついていた京が、ようやく言葉を漏らす。自分の体内から尿以外の物が快感と共に迸しる感覚が信じられなかった。

「本当……唯さま、最高です」

 汗を大量に掻きながらも、いつもの無表情に戻った楓が呟く。顔に感情を表して居なくても、彼女は唯の膝にしな垂れかかることで、深い満足を得たことを態度で示していた。好きな相手によって、意に反して体液を出されるというのは刺激的で、京も楓も愉しめたようであった。

「それなら、良かった」

 京と楓の様子に、唯はホッとする。潮吹きさせるのは楽しいが、やはり言葉に出して良かったと示して貰えると唯はより嬉しい。

「そんなに良かったか?」
「ま、まあね。普通のセックスとは別な感じよ」

 エリザヴェータの興味津々というような言葉に、京は苦笑しながら答える。何処か超然としているエリザヴェータが趣味以外に興味を示すのは、なかなか珍しい。

「良ければエリザヴェータさんも試してみる」
「そうですね……わかりました」

 唯の誘いに、エリザヴェータは若干迷った後にこっくりと頷く。唯は浴槽の縁から腰をあげて洗い場に出ると、タイルに直接腰を下ろした。おずおずとエリザヴェータも後に続く。

「それじゃ、楽にして座って」
「わかりました」

 唯はエリザヴェータの白く透き通るような手を取ると、後ろ向きに自分の前に座らせた。唯はエリザヴェータの胸に手を置くような形で触ると、やんわりと撫で始める。

「ん、んう……ん……」

 少年の柔らかな指が胸の表面を滑ると、銀髪の美女から甘い声が漏れる。唯はエリザヴェータの反応に気を良くしながら、首筋に唇を這わせてそっと舐め上げる。

「ゆ、唯どの……」

 胸と首筋を同時に愛撫されて、エリザヴェータの神経から甘く痺れるような刺激がこみ上げてくる。唯という少年に触られるだけで、どうしようもない程の強い疼きが体の奥から生まれてしまう。

「ん、あぁ、あんっ……ん、ん……んう」

 普段の凛々しい姿とは違い、エリザヴェータは目を伏せて小さな甘え声を何度も漏らす。声を抑えようとするのだが、快感が強すぎて反射的に大きな声を出してしまう。唯はその嬌声を楽しみつつ、エリザヴェータの胸を優しく揉み、その柔らかさと肌触りの良さを楽しむ。

「ひゃっ……あ、う、うぅ……そこは……」

 唯の指が胸の先端へと伸び、優しく擦り始めると、エリザヴェータは一際大きな悲鳴をあげてしまう。少年の細い指が硬くなった乳首を弄ると、より強い快感が胸から全身へと走っていく。

「唯どの、乳首をそんなに責められると私……」

 知らず知らずのうちに全身から力が奪われ、エリザヴェータは唯の薄い胸に体を預けてしまう。唯はエリザヴェータの体を抱き止めて、執拗に胸や乳首を愛撫して、彼女の白い肩を舐め回す。

「あ、ああぁ、あ、あっ、あああぁ……はぁはぁ」

 体から力が抜けてぐったりとするエリザヴェータを、唯は弄んでその反応を楽しむ。やがて片手を胸から腹、そして股間へと伸ばし、緩くエムの字型に開いている股を手で撫で上げる。

「ゆ、唯どの、ま、待って……あぁ!」

 滑らかな太ももからゆっくりと股間へと愛撫する手が伸びて行き、やがて唯の手がエリザヴェータの蜜壷へと到達する。ヴァギナは分泌液でたっぷりと潤っており、スリットを唯が軽く撫でるだけで膣口から愛液が溢れ出てくる。唯はたっぷりと指を湿らせると、膣口の上に位置する小さな突起を軽く突く。

「ひゃ、あっ、ああ、駄目……ううっ、あん!」

 唯の指に合わせて、エリザヴェータが甲高い呻きをあげる。唯は円を描くようにクリトリスの周りをなぞり、エリザヴェータは緊張で身体を硬くする。

「うう、あ、あっ、ひゃ、あん、あく……」

  唯は白銀の美女の濡れたヴァギナを執拗に苛め、エリザヴェータは大粒の汗を全身に噴き出しながら悶える。広い浴室に粘液が奏でるグチュグチュとした音と、快感に焼かれたエリザヴェータの悲鳴だけが響く。仲間が幼い少年に翻弄される痴態を、京達は食い入るように見つめ、目が離せない。

「い、いや、あああああぁ、あ、唯どの……こ、これ以上は!」
「わかった。じゃあ、股の筋肉をそっと緩めて」

  エリザヴェータの切羽詰まった声を聞いて、唯はそっと彼女に耳打ちする。主の言霊によって、エリザヴェータは股間の筋肉が弛緩して、力が入らなくなってしまう。唯は先日使われたローションの入ったプラスチックの瓶を取ると、たっぷりと自分の怒張にふりかけ、それから手にたっぷりつける。

「ゆ、唯どの……」

 ぬるいローションがたっぷりとついた手で、唯はエリザヴェータのデルタ地帯からヴァギナ、やがてアナルを透明な液体で濡らしていく。

「唯どの! そ、そこは……だ、ダメだ」
「ほら、動いちゃダメだよ。力を抜いて」

 唯の指が尻穴をまさぐると、エリザヴェータは慌てた声を出す。だが言霊によって縛られているエリザヴェータは身動き出来ず、緩くなったアナルの中に中指がぬるりと侵入してくる。

「う、ううっ、唯どの……こ、こっちの穴は違う……」

 エリザヴェータの抗議を無視して、唯はローションを指につけては何度も肛門の中へと塗り込んでいく。徐々に肛門が潤滑液でドロドロに濡れていく。

「な、何か、これは……あ、ああっ、うぐ……へ、変な感じが……」

 中指が易々と直腸内に根本まで入ると、膣内とは違う異物感にエリザヴェータが呻く。

「それじゃ、力を入れて少し腰を浮かして。そうそう、そんな感じ」
「ゆ、唯どの……ま、まさか」

 浴室に敷かれたタイルの上で中腰になったエリザヴェータは、唯がやろうとすることを察して顔色を変える。だが主に言霊で縛られ、身体の性感を高められている状態では拒否することも出来ない。

「あ、ああっ、あ、あっ!」
「お尻の穴を緩めて、そう、そんな感じで」

 いつものように硬くなった陰茎の先が、エリザヴェータの尻穴へとピッタリと密着する。普段ならば挿入は困難なはずなのに、筋肉が弛緩しているのと、充分過ぎるローションの力によってゆっくりとペニスが不浄の穴を押し広げる。

「う、うああああぁ、や、だ、ダメだ……うううぅ」

 唯がエリザヴェータの腰を掴んでゆっくりと下ろすと、亀頭が肛門の中へと入って来る。非常にゆっくりな動きで尻穴が押し広げられ、男性器が排泄器官を犯す異質な感覚に、エリザヴェータは目を見開いて呻く。

「ゆ、唯どの……お、お尻が、あ、ああっ!」

 普段の排泄とは逆に自分の身体に侵入して来る不自然な感触が、エリザヴェータを襲う。だがその異物感が自分の子宮を熱くし、性感を高めているのを感じて、エリザヴェータは驚愕した。

「い、いやっ、あ、あああああああっ、だめ!」

 エリザヴェータが怖がる暇も無く、唯が腰を突き上げてエリザヴェータの直腸奥へとペニスを突き込む。膣内と違い、行き止まりも無くズブズブとペニスが粘膜の奥へと沈む。やがて根本へと陰茎が入ると、唯はゆっくりなストロークで腰を振り始めた。

「や、やっ、あ、ああああっ、あ、ああん!」

 腸壁をペニスで擦られて、エリザヴェータは悲鳴をあげる。腹の中を男性器で掻き回されて、エリザヴェータは嫌がっているはずだった。だがその叫びには甘い響きが混ざっているのを隠せない。

「ゆ、唯どの……こ、こんなのた、耐えられない」

 根元までペニスが突き刺さるたびに、エリザヴェータは脳天まで貫かれるような衝撃に包まれる。まるで尻穴が第二の性器になったみたいだ。だが、ただでさえ強烈な刺激だというのに、唯はそれだけでは満足がいかないようだ。

「静香さん、こっち来てくれる」
「え、わ、私ですか!?」

 突然の指名に驚きつつも、静香は言われたとおり、湯船からあがり素直に唯のもとへと行こうとする。

「エリザヴェータさんのアソコを、舐めてあげてくれないかな」
「え、ええっ!?」
「ゆ、唯どの!?」

 唯のさり気ない言葉に、二人は驚愕する。だが唯がエリザヴェータの尻穴を貫いたまま、太ももを抱えるように開脚させて、性器を丸出しにさせると静香は胸の高鳴りを押さえられない。バイセクシャルと言っていい静香は、女性同士が慰めあうことに嫌悪感は無い。静香は床にぺタリと座り込むと、エリザヴェータのとろとろとした愛液で濡れたピンク色のヒダをじっと見つめる。

「し、静香、やめろ……ああっ!」

 熱く柔らかい感触と共に、エリザヴェータは自分の性器が舐められていることを悟った。静香はまるで女の体を知り尽くしているかのように、刺激が少ない部位から感じる場所へと責めるポイントをずらしていく。

「や、やめ……は、あ、ああっ!」

 静香の女性特有な繊細な舌の動きに、エリザヴェータは身悶えするしかない。

「ひあ、ああっ、だ、ダメだ。お、おかしくなりそうだ……ゆ、唯どの、う、動かないで……」

 静香のクンニだけでも相当ショックなのに、唯が再び腰を動かし始めてエリザヴェータのアナルを突き上げ始めた。直腸を硬い怒張で擦り上げられるのと、ヴァギナのヒダを舌で舐められるという強烈な刺激に、エリザヴェータは苦しそうに呻く。未知の快感に翻弄されて、彼女は脳が焼け切れそうな錯覚を覚えたほどだ。

「エリザヴェータさん、ここの筋肉の力を抜いて」
「あ、だ、ダメだ……あああああっ、静香、に、逃げ……ひゃあああああ!」

 唯の指が触れた股間の皮膚下にある筋肉が緩み、エリザヴェータの尿道が広がる。エリザヴェータの悲鳴に思わず静香が目を瞑ると、その綺麗な顔目掛けて盛大に透明な液体が迸る。

「う、う、ああああっ!」

 尿道から大量の液体が、自分の意思とは無関係に迸る括約筋が緩んだため、エリザヴェータの尻穴も柔らかく広がり、唯のペニスもスムーズに抜き差し出来るようになる。唯がテンポを速めて腰を振り、直腸を強く刺激されたエリザヴェータは絶叫しながら大量の飛沫を静香の顔中に吹き掛ける。

「し、尻で……わ、わたし……あ、ああっ……」
「僕もイくよ」
「ひ、ひああああああああ!」

どびゅ、びゅる、びゅ、びゅ、びゅ、びゅっ

 直腸の心地よい感触に触発されるまま、唯は勢い良く射精した。腹の中でビクビクと男根が跳ねて、精子を吐き出す感触にエリザヴェータはひたすら絶叫するしかない。普通のセックスとは全く違う未知の快感に身を委ねようとしてしまう自分が恐ろしく、見られているのも構わずに彼女は無意識に声が出ていた。自分が絶頂に達しているのかも分からないほど異質な快感の波に流されながら、エリザヴェータはこのままアナルセックスへはまってしまうのではないかという恐怖に囚われる。

「あ、ああ……あ、あ……はぁ……うぅ」

 エリザヴェータは絶叫から呻き声へと変わり、やがて精魂尽き果てたように唯に寄りかかった。既に破瓜を済ませているのに、まさか尻穴でもう一度ロストバージンするとは思わなかったのだ。

「とっても良かったよ、エリザヴェータさん」
「唯どの……う、うぅ」

 唯がキスした後にペニスを抜き取ると、肛門をカリ首で擦られる感触にエリザヴェータが呻く。抜かれてもまだ何かが挟まったような感触が残っていて、エリザヴェータは眉を軽く顰める。おまけに腸内に残った恋人の精がやけに熱い感触がしている。

「静香さんもありがとう。何か無理なお願いしちゃって……」
「い、いえ……構いませんわ」

 唯のお礼に、静香は顔を真っ赤にしてしまう。主に頼まれたとはいえ、他の女性の性器を舐めたと知られたら、早苗に随分とからかわれてしまうだろう。京と楓の潮吹きのショーを見せられたので、レズっ気の強い静香としては興奮しすぎて、唯に請われるままエリザヴェータにクンニしてしまった。だが現 に透明な液体を浴びたときに、胸が高鳴ってしまったので、静香は恥じ入るしかない。

「は、恥ずかしい……」
「静香も唯様に似て、エッチになってきちゃったんじゃないの?」

 恥じらう静香に対して、ミシェルが茶々を入れる。その言葉に静香は頬を紅くして俯いてしまい、何も言えない。

「唯様、次はどうします?」
「んー、ミシェルさんもエッチしたい?」
「はい」

 唯の言葉に、ミシェルは満面の笑みで応える。そんな金髪の友人に、雛菊は呆れたような顔を見せる。

「おまえ、昨日も散々したというのに、飽きないのか?」
「好きな人相手だと、一向に飽きないわね。……あ、丁度良かった。唯様、雛菊のアナルバージンを奪っちゃって下さい」
「ま、ま、待て! い、いや、唯様、決して唯様とのエッチが嫌いというわけではないのですが……」

  ミシェルにいきなり話を振られて慌てる雛菊の様子に、唯はくすくすと軽く笑ってしまう。どうも雛菊は未知のセックスプレイには、あまり乗り気ではな いようだ。昼から恋人達と性交して戯れるのは、かなり頽廃的ではあるが、こんな日があるのもたまにはいいなと唯は感じていた。















   































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