「ッア・・・ぁ、あぁッ・・・はぁっ・・・ぁあんッ・・・」
初めて装着する形状のバイブの責めに、涎を垂らしながら喘ぐ。
乳首用だというソレは、乳首をキツく吸い上げ、尚且つその中のブラシ状のものが先端を刺激するという代物だ。
乳首が完全に性感帯と化している今の俺にとって、そのバイブにもたらされる快感はアナルやペニスを弄られるよりも壮絶だった。
「気持ち良いだろう?」
「・・・ぁはぁっ・・・イイ・・・ッ・・・ん、ぁあっ・・・」
割り開かれた足の間に座り、俺の反応を見ている旭飛。
小刻みにバイブのスイッチを切り替えて、俺がギリギリ絶頂に達しない絶妙な状態をコントロールしている。
たっぷりと快感を与えられながら、最後までは踏み込めない。
それを数時間繰り返されて俺の頭は甘く痺れていた。
「ぁっ・・・あ・・・ん・・・ぁあっ・・・はぁ・・・」
「鼎」
「・・・はぁ・・・っ・・・あ・・さひ・・・・・・ぁあ・・・ん・・・」
「オマエは誰の物だ」
「っ・・・あ、ぁあっ・・・オ・・・レは・・・あさ・・・ひ・・・の・・・もの・・・ンンっ・・・」
バイブの動きを強めながら、分かり切っていることを聞く旭飛。
他の誰かの物であったなら、今、ここでこんな痴態を見せたりしない。
俺は貴方のものだ・・・。
「今日は特別にオマエにやるものがある」
「・・・くれる・・・も・・・の・・・?」
「オマエがオレの所有物だという証になる」
「ぁ・・・はぁ・・・あさ・・・ひ・・・の・・・しょゆ・・・つ・・・あか・・・し・・・」
「そうだ」
「・・・うれ・・・し・・・・・・ぁあっ・・・ぁんッ」
「じっとしていろよ」
「はぁ・・・ぁ・・・は・・・ぁ・・・あぅ・・・っ」
激しく蠢いていたバイブのスイッチが切られ、取り外された。
与えられ続けていた刺激を失い、乳首が切なげにヒク付く。
息を乱す俺の前に、旭飛は小さい金属をかざして見せた。
「これが何だか分かるか」
「・・・ピ・・・アス・・・?」
それは、旭飛がずっと耳に付けていたピアスだった。
シルバーで、若干太さがあるリング状のそれ。
おそらくボディピアスの類だと思う。
ピアスに気を取られていたが、よく見るとそれと共に針のような物も握られている。
針・・・いや、ニードルか。
このサイズのピアスだと普通の針だと入らないよな。
“耳”にピアスホールを開けた経験があった俺は、深呼吸で息を整えながらぼんやりそんな事を考えていた。
「これを今からオマエに付ける。下手に動くと失敗してやり直す事になるぞ」
「・・・は・・・い」
「ここは簡単だな」
「っ・・・ぁ・・・・ぁあん・・・っ」
晒されていた左の乳首を摘み上げられ、嬌声が漏れる。
旭飛は左手でそうしながら、右手にニードルを構えていた。
「ぁ・・・ま、まっ・・・て・・・」
俺はその部位にピアスを付けられる事よりも、実際近くで見たそのニードルの太さに目を疑った。
男の乳首に初めて貫通させるものとしては、あまりに大きい。
「一瞬だ、我慢しろ」
「だ・・・て・・・そん・・・ッ、アァアアーーッ」
ズブ
小さい肉の塊を容赦なく針が通り抜けた。
「は・・・ぁ・・・・・・っく・・・ぅ・・・」
乳首が焼け切られるような痛みを感じながらも、旭飛の言うようにほんの刹那だったため耐えられた。
旭飛は手早くニードルを引き抜き、出来たばかりの穴にピアスを差し込む。
出血も、消毒液に浸した布のようなものでしばらく抑えられている内に止まった。
手際の良さに驚いている俺をよそに、旭飛は今使っていたニードルをティッシュに包み、新しい物を取り出しているようだった。
右も開けるのだろうか・・・?
「・・・ぇ・・・・・・あさ・・・ひ・・・・・・?」
「無駄に動くと怪我をするのは分かるな?」
「そ・・・そこ・・・どう・・・やって・・・」
「尿道口から裏筋に向かって貫通させる」
俺の起立したペニスを眺めながら、旭飛は淡々と答える。
また乳首に開けられるのだと勝手に推測していた俺は、全く予測していなかったその答えに青くなった。
あんな太いニードルで性器を貫かれる痛みなど想像すら出来ない。
しかし、無理だと抵抗して旭飛を怒らせるのはもっと嫌だった。
「鼎、もう一度聞くぞ」
「・・・な・・・なに・・・」
「オマエは誰の物だ?」
「・・・・・・・・・あさひ・・・の・・・もの・・・・・・」
「今、オマエに触れているのは誰だ?」
「あさ・・・ひ・・・」
「その俺が信じられないのか」
「・・・ぁ・・・・・・・・・」
不安が顔に出てしまっていた俺を見て、旭飛は決してきつくない口調で俺に問い掛けた。
“信じられないのか”と聞かれ、咄嗟に首を横に振った。
おそらく、旭飛が言いたいのは「その俺がやる事が不安なのか」と言う事だ。
「ここに下手な傷は付けたくないからな」
「・・・く・・・ぅん・・・」
勃起しきったペニスの頭からスッとニードルが刺し込まれる。
カリ下の、丁度真ん中辺りを指で触って針先が出る部分をしばし確認しているようだ。
俺は目を閉じて覚悟を決めた。
ズッ・・・ク・・・
「ーーーーーーッ・・・・!」
神経を密集した部分を貫くあまりの痛みに、声さえ上げる事が出来なかった。
噛み締めた唇は切れ、血が滴っている。
ベッドのシーツは汗と涙で濡れた。
「綺麗に開いた」
旭飛の声で俺はようやく目を開けた。
「・・・・・・ほん・・と・・・だ・・・」
寝た状態からでも、勃起したそこに開いたピアスが見える。
ズキズキして、耐え難い痛みが広がっているのに、俺の意識を満たすのは深い満足感ばかりだった。
この乳首も、ペニスも全部旭飛の物。
言わなくても、これからは体がそう語るのだから。