−好きだよ。−



何度でも頭の中に響く声。
優しい声。



「どうした?」
「あっ・・・いや、何でも・・・」


ハッとして、箸で掴んだままの料理を急いで口に運ぶ。
朝、2人で囲む食卓、並ぶ旭飛の手料理。
トイレや風呂はまともにさせてくれないのに、食事だけは普通に摂らせてくれる旭飛。
その光景だけ見ればまるで同棲中の恋人のようだ、と、しばし思う。

恋人と奴隷。

どっちが良いんだろう・・・・・・。


「旭・・・飛・・・」
「何だ?」


自分の席を立ち、旭飛の方に歩み寄りひざまずく。


「したいのか」
「うん・・・」

俺が何をしたいか察した旭飛は、椅子ごとこちらを向いた。

ジジジジ・・・

目の前にあるボトムのジッパーを下ろし、中から男のソレを取り出す。

「ふ・・・む・・・ぅ・・・」

何度見ても大きい旭飛のペニスを、ゆっくり口に入れ、舌を這わす。

クチュ、じゅる、じゅぷ

「ん・・・・・・ふぅ・・・」
「しゃぶらせて貰えて嬉しいか?」
「ふ・・・ん・・・ぅ」

喉に付きそうなくらいまで深く咥えながら頷いた。
挿入されている時とは違い、フェラチオは直接ペニスを味わえるから好きだ。
1日くらいこうしていても多分、飽きない。
もちろんこの行為も全て旭飛から教わり、旭飛に奉仕するためだけに覚えた。
彼のモノ以外は口にする事を想像をしただけで吐き気がする。


「いつもこれが鼎の中に入っているんだぞ」
「ん、く・・・ぅ・・・ふ・・・んん・・・」

髪を掴んで視線を上げさせられた。
唾液を口から溢れさせながら、喜んでペニスを頬張る顔を凝視される。
顔が熱い。

「ほら、もっと喉を使うんだ」
「んんんっ・・・ふっ・・・ぅう・・・ッ」

頭を押し付けられ、喉奥にペニスが突き刺さる。
苦しさに一瞬うめいたが、俺を見る旭飛の視線が堪らなくてそのまま行為を続けた。

口の中で膨張していくそれを感じるのが嬉しい。
俺の口で旭飛が感じてくれているのが幸せ・・・。

じゅぷん、ちゅく、じゅぷぅ

「飲めよ」
「む・・・んぅ・・・ん」

ぐちゅん、くちゅう、じゅるっじゅぷっ

口いっぱいに大きくなったペニスに舌を絡ませ、絞り上げるように何度も根元から吸い上げる。

「っんぅ・・・・・・く」


ごく、ん。


大きく脈打ち、口内に注がれた旭飛の精を全て飲み干す。

「・・・ぁ、あ・・・」

射精を終えると俺の頭は引き離された。

「それなりに使えるようになってきたな」
「ん・・・・・・ぁっ」

唇を指でそっとなぞられ、キスにも似た心地良さに目を閉じた。
長くしなやかな指はそのまま頬を伝い、耳をくすぐる。

「あ・・・ん・・・・・・」

ぞくぞくする。
フェラチオで既に昂ぶっていた自分のモノが、下着の中で微かに濡れた音を立てた気がした。

「ふ・・・ダメだ。今日は」
「ぇ・・・・・・?」
「オマエはそこばかりだからな」

くい、と腕を引っ張られて立たされる。

「ここをもっと感じるようにしてやる」
「ぁ・・・ゃ、だ・・・」

着用していたカットソーの上から、食事に使っていた箸先で胸の突起を摘まれた。
芯を持って固くなっていた乳首は、布越しでもまる分かりだったらしい。

「んぅ・・・ぅ・・・そこ・・・ぁ、んん・・・」

じれったい、なのに絶妙な刺激に涙声になる。
ほとんど愛撫された事のない乳首を引っ張られたり、キツくつねられて、体がその感覚に付いていけない。
イク程じゃないのに、じんじんして下半身に来る。


「あまり可愛がっていなかったからな」
「ぁあ・・・ん・・・・・・はぁ・・・は・・・ぁ・・・」


乳首で喘ぐ俺を見ながら、旭飛は囁く。



「もっと俺好みにしつけられたいだろう?」



考えただけで堪らない。
旭飛の望む体になれるならどうなっても良いから・・・。



「・・・しつけ・・・て・・・くだ・・・さ・・・い・・・」



俺は、否定の言葉を知らない程にただただ頷いた。