「・・・ん・・・ァ・・・あぁ・・・」
うつ伏せで、膝だけ立たせて腰を突き出す姿勢で俺はアナルを嬲られていた。
内部で3本の指がぐちゅぐちゅと淫猥な音を立てて蠢いている。
イクことを知ってしまったそこは、俺の意志とは無関係に激しくヒクつき、快楽を生み出す性感帯へと化していた。
そこを弄られるだけでペニスは反り返るように起立し、放出を求めて脈打つ。
触れられる事さえ拒んでいた始めの頃は、そのまま旭飛の手によって強引にイかされていた。
しかし、アナルでの快感に陥落し、抵抗をやめてしまってからは、一方的に射精する事は赦してもらえなくなった。
性交時にはいつもコックリングを嵌められた。
感じて、ペニスが膨張すればするほど、それは根元に食い込み絶頂の瞬間を遠のかせる。
わざと小さめのリングを選ばれているために、痛みも伴った。
「もっと声を出すんだ」
「ハ・・・ぁ・・・ぁあ・・・ア・・・・・・ン・・・」
「聞こえないな」
「あァっ、ア・・・ン・・あん、はぁ・・・ぁあっ」
「そうだ・・・そのまま哭いていろ」
日が経つにつれ、旭飛に従う事への抵抗もなくなっていった。
この男と生活するには従順である事が1番ラクであると気付いたのはいつだったか、もう覚えていない。
“奴隷にする” ”人間をやめろ”
非現実的なその言葉の意味を体で実感し出したのも、昨日今日の事ではない。
逃げる、元の生活に戻る、という思考が段々薄れていく。
只、旭飛の機嫌を損ねないように、可愛がってもらえるようにとだけ考えが働くようになった。
それは不思議なものだった。
外の情報に一切触れず、旭飛だけを頼りに生活しているからなのか。
それとも・・・
既に俺自身が自分を奴隷として認めてしまっているのからなのかもしれない・・・。
もう旭飛への嫌悪感なんてものは無い。
酷く扱われても、それを全て受け入れようとしてしまう自分さえいる。
「もう、欲しいか?」
「・・・ァ・・・ごしゅじ・・・さま・・・のおち・・・ち・・・欲し・・・です」
「本当に淫乱なやつだ」
御主人様という単語も、卑猥な台詞も、当たり前のように口走るようになった。
ズルッと指が引き抜かれ、代わりにその何回りも大きな肉塊があてがわれた。
ジュク、ズグッ
くぐもった音を立てて、旭飛のペニスは勢い良く俺の後孔を貫いた。
「んぁ・・・あぁ・・・っ・・・はぁっ・・・あぁっはぁ・・・」
大分慣らされ広げられているそこは、侵入してきたペニスを喜んで最奥まで迎え入れ、むしゃぶりついた。
「はぁ・・・ちぃ・・・・・きもちいいッ・・・あぁ、ん・・・」
射精出来ないことも忘れるほどの快感にひたすら喘ぐ。
アナルの中を大きなペニスが上下する激しい摩擦感だけに意識が集中する。
ベッドのシーツを両手でぐしゃぐしゃに掴みながらその感覚を追った。
ピストンされる度、目の前が真っ白になって気を失いそうになる。
アナルを旭飛のペニスで埋められている充実感と、ギリギリの快感を失うのが嫌で、必死で意識を繋ぎとめた。
もっと、もっと。
気が狂うくらい犯して欲しい。
「前もびしょびしょだな」
「はっ・・ぁ・・・ぁあ・・・あぁアァ」
「イかせて欲しいのか?」
「ん・・・あ・・・あっあ・・・は・・・ァ」
「俺の質問に答えられないのか・・・?」
旭飛の手が充血して神経が浮き出た俺の性器に触れる。
電流が走ったような鋭い刺激を受け、俺はワケも分からず泣きながら首をふる事しか出来ない。
質問されてまともに答える理性など残っていなかった。
「言う事を聞けないやつを悦くさせてやる筋合いは無い」
「ヒ・・・ィッ?!」
ヌプ、と濡れた音を立てて挿入されていたペニスが急に引き抜かれた。
「ぃ・・・や・・・いゃ・・・やだ・・・やッ・・・」
激しい喪失感に襲われ、本能で叫んだ。
満たされていたものを失った後孔は痙攣を起こしたようにビクビクと震えた。
「お仕置きだ」
旭飛のその声だけが混濁した意識に響いた。