「いっでででで・・・・」



「ちょ、すげぇ声・・・」
「あたまいてぇ・・・・・・」


ロマンチックな目覚め方が出来ない自分が恨めしい。
好きな相手との初体験の翌朝に、二日酔いの頭痛に起こされるとか・・・・・・・・・。


「何か飲むか?」
「ぅん・・・・・・」
「・・・・・・これじゃ動けないけど?」
「ぅん・・・・・・」


俺のためなのに、ベッドから出ようとする水城の腕を掴んで引きとめてしまった。
頭を抱えている時点で雰囲気もあったものじゃないけれど、もう少し、近くで体温を感じていたかった。


「ったく、ヤってる時以外に、んな顔すんなよ」
「・・・どんな顔?」
「あー、もういい。オマエ元々無自覚なのね」
「っ、いった・・・い・・・」

はぁ、と溜息を突いてわしゃわしゃと頭をまさぐられた。
俺・・・ヘンな顔でもしてたのかな・・・?


「取り敢えず、一緒に風呂入るか」
「・・・俺・・・カラダ痛くて・・・動けない・・・」
「っーーーー・・・」
「わっ、み、みずき?!」


いきなり体が浮いて驚いていると、それは水城が俺を抱え上げていたからだった。
目をぱちくりさせている俺を見て、水城は呆れたような顔をしていた。

「洗ったげるから、来なさい」
「う・・・・・・うん?」


そのまま運ばれる俺。







-やべぇな・・・・・・-







水城が何か呟いた気がしたけれど、彼の肩に顔をうずめていた俺には聞き取れなかった。