「あれか」

 四階建てのビルの上から目的の貸倉庫を見て、唯が呟く。なかなか大きな外見の倉庫だが、悪魔はそこに潜んでいるらしい。唯の聴覚も、中に誰かが居ることを捉えていた。流石に二人でいきなり突撃するのは無謀なので、唯は近くにあったビルに登り、まずは偵察していた。
 
「百合さん、どうしたの?」
「ご、ごめんなさい、何か緊張しちゃって……」
 
 百合の筋肉が硬く、心拍数が早いのを唯の耳は聞き分けていた。唯が振り向くと、幼い容姿の百合がいつになく不安そうな顔をしていた。いつも唯の前では大人の余裕を持っている百合らしくない。
 
「何か心配なの?」
「……私達がもし負けたら、後が無いって思うと気が気じゃなくて」
 
 自分より幼く見える百合が、落ち着き無い様子を見せている。そんな彼女の姿に、唯も若干不安を覚えてしまう。
 
「私はね……ガーディアンでも年増だったから、ずっと若さに憧れていたの。でも願いがこんな形で叶って、友が弱くなって、恋人まで危険に晒して……」
「違う。これは百合さんのせいじゃないよ」
 
 唯は百合の小さな体に抱きつき、驚くほど細い体を抱きしめる。
 
「こんなのただの偶然だよ」
「でも……」
「百合さんのせいじゃない。それに年を取れば、誰だって若くなりたくなるもんだよ」
 
 唯の一言に、百合は不安そうな顔から、一転して苦笑する。
 
「ボウヤはまだ若いじゃない、そういうの分かるのかしら?」
「昔に帰りたくなることはあるよ」
 
 唯の静かな言葉に、百合は彼を抱きしめ返す。
 
「ごめんなさい」
 
 多分、唯は両親が生きていた頃を思い出したのだろう。若返ることと昔に戻ることは違うが、過去の自分への回帰という願望には違いない。だが百合は望み通り若返ったが、唯の両親は決して生き返ることはない。百合は自分だけが苦しいと勘違いしていた、自分が恥ずかしかった。ましてや、今は唯は自分以外頼れる者は居ないのだ。泣き言を言っているときでは無いはずだ。

「何としてでも、あの悪魔を倒すわ」
「うん、頑張ろう」
 
 唯の力強い言葉と、体の温もりに励まされ、百合が決意する。二人は作戦の手順を確認すると、二手に分かれた。
 百合と分かれた唯は、すぐさま目標が居る倉庫へと忍び込んだ。倉庫の中はダンボールなどが積み上がっており、潜入には格好の条件とも言える。相手の悪魔は椅子に座ってノートパソコンを操っていた。唯は緊張する体を精一杯鼓舞して、自分が立てる音を消し、相手の背後へと回る。遮蔽物と自らの能力によって、相手に気付かれずになるべく近くへと忍び寄るのは容易く思えた。

「!?」
「なっ!?」

 唯が隠れていた場所から飛び出そうとした寸前、悪魔の首がグルリと少年の方へと向いた。真後ろにいた唯へと向けられた首は百八十度回転しており、人の首が奇怪に回る不気味な情景に彼は動きが一瞬だが固まってしまう。だが悪魔の方も予想しなかった侵入者に驚いたらしく、目を見開いて唯を見ていた。思わぬことにお互いに動くを忘れたが、次の瞬間双方が動いた。

「アクセラレーション!」

 立ち上がろうとする悪魔の機先を制して、唯は超加速状態へと移行する。中腰の悪魔へと一息で近づくと唯は拳を打ち込む。まだ人間体である悪魔の腹部へ容易に拳がのめり込んだ。返す動きで首が曲がった相手の側頭部へとフックを打ち込み、続けざまに回し蹴りを相手の顔面へと放つ。出来れば相手が本性を現わす前に唯は決着をつけたかった。相手は唯の蹴りの衝撃に派手に吹き飛び、椅子と机を派手に倒しつつダンボールの山まで吹き飛んだ。唯はすかさず後を追って、追撃に移ろうとする。

「うわっ!」

 崩れたダンボールを切り裂き、突如として巨大な剣が唯に向かって切り上げられる。突進していた唯は身体を捻って転がり、間一髪斬撃を躱す。アクセラレーションで時間感覚が加速していなければ、真っ二つになっていたことだろう。

「ディアクティベイト」

 超加速状態を解除し、膝をついた唯の前でダンボールの山が崩れた。荷物を掻き分けて姿を現わした悪魔を唯は凝視する。
 そいつの身体は縦長の円錐状の物質が幾つかくっついて構成されており、生物というものをあまり連想させなかった。銀色の円錐が人間の五体らしき形を集まって作っており、一際目立つのが手に当たる部分から伸びた巨大な剣だ。二対の剣はかなり肉厚で、人間の身体など容易に切断してしまいそうだった。悪魔は顔に当たる部分に入った赤い切れ込みを唯へと向けてくる。バイザー状のように見えるので、目に当たるのかもしれない。

「地獄の悪魔では無いのか。人……いや、ガーディアンか」
「その通りだ」
「前回同様、予見せぬことだ」

 無機質な悪魔の声に、唯は困惑を感じ取る。悪魔がこの世界にやって来て、ガーディアンと戦うことに何か不都合があるのか、唯にはわからない。だが声の微かなトーンから、悪魔は戦闘を嫌がっているように、唯は感じられた。

「だが見つかってしまっては仕方が無い。返り討ちにさせて貰う」

 前触れも無く悪魔は唯へと突進する。それに反応して、すかさず唯は右手で音を集束させて相手へと放つ。だがコンクリートにも穴を穿つ音撃を、悪魔は剣を傾けただけで軽く弾いてみせた。唯は慌てて左手で二度目の音を放つが、先程同様にそれも弾かれる。見る間に距離が詰められ、悪魔の右手が振りかぶられた。

「うわあああっ!」

 咄嗟に唯は悪魔の右足が乗っている床を音の振動波で破壊する。ザウラスにも使った手だ。音と共鳴して塵と化した床に足が沈み込み、悪魔は大きくバランスを崩したために大剣が唯の頭上を掠める。すかさず唯は相手の幾何学的な胴体へと音エネルギーを纏った右手を叩き込む。

「ぐおっ」

 渾身の一撃が相手の身体を捉え、強烈な音撃が唯の拳から相手の身体へと解き放たれる。悪魔は苦し紛れに左の剣を振り回すが、音の衝撃で動きが鈍った一撃を唯は難なく飛び退って躱した。唯は悪魔が動けない間にゆっくりと歩いて距離を取る。
 悪魔は唯の一撃が堪えたのか、しばらくの間屈んで動かずじっとしていた。だがすぐに身体を起こし、唯へと向きを変える。その際に唯は相手の体内の音を聞いて、違和感を覚えるがそれが何かわからない。唯の困惑を余所に、悪魔は再び彼へと突進して来た。

「くっ!」

 悪魔の鋭い諸手突きを、唯は身を屈めてギリギリで避ける。鋭い刃が身体を掠め、服を切り裂く。
 渾身の攻撃を食らったというのに、悪魔の動きは全く衰えを見せなかった。剣を引き、悪魔は唯を挟み込むように両方の剣を振る。唯は空中へと跳び、悪魔の鋏のような攻撃を素早く避けて見せた。白銀の悪魔の頭上で一回転し、唯は相手の頭を蹴り飛ばす。強烈な音撃が足から伝わり、悪魔の身体を再びグラリと傾けさせる。だが唯も空中へと跳んだことで逃げ場を失う。絶好のチャンスを悪魔が見逃すはずもなく、即座に体勢を立て直して、唯を背後から剣で刺し殺そうとする。

「ぐえはっ!」

 必殺の突きを放とうとした悪魔の背に、倉庫の壁を突き破って突入してきた百合が衝撃波を纏った体当たりを食らわせる。百合は倉庫に突入したときに派手に壁を破壊していたが、その破砕音は唯がかき消していた。唯に集中していた悪魔が気付いて攻撃を躱すには、若干遅かった。百合と別れて彼女を倉庫の外に配置していたのは、この一手のためだった。もちろん悪魔の位置を音で百合に知らせている。後は悪魔の注意を最大限に惹けば良かった。
 悪魔は強烈な不意打ちを食らって派手に吹き飛び、二、三回バウンドして棚へと突っ込んだ。

「やったか!?」
「まだよ。反応が浅い」

 百合の言った通り、しばらくしてから悪魔は再び立ち上がって見せた。その動きに何の遅滞が無い様子に、唯は違和感を微かに覚える。だがその違和感の正体を確かめる間も無く、悪魔は再び唯へと向かってきた。

「行かせないわよ!」

 唯に向かおうとする悪魔の前に百合が立ちはだかる。彼女は両手を胸の前に構え、衝撃波を繰り出す。だが悪魔は両手に生えた剣を構えると、巧みに衝撃波を弾いて突進を続けた。
 
「こいつ……」
 
 二発、三発と続けざまに百合は衝撃波を放つ。だが身体能力が弱体化しているためか、悪魔を押し留めるには至らない。白銀の悪魔は防御しつつも突進の速度を落とさずに百合へと肉薄し、剣を振り上げる。

「ぬおっ!」
 
 百合に向け剣を振りかぶった悪魔は、再び足元が陥没したためにバランスを崩した。悪魔の動きを注視していた唯が、ここぞとばかりにコンクリートの床を音で崩壊させたのだ。流石に二度目ということもあり、それでも悪魔は剣を巧みに百合へと振り下ろそうとする。だが時間差で唯は即座に悪魔の反対側の足下も破壊した。これには堪らず、無機質な悪魔も一瞬バランスを取るためによろめいた。そしてその一瞬だけで十分だった。
 
「はあっ!」

 百合が片腕を突き出し、掌底を悪魔の腹部へと叩き込む。力は込めずに軽く相手の体を押して、衝撃を相手へと送り込む。接触するだけで凄まじい衝撃を内部に浸透させることが百合には可能なのだ。普段出せる威力の三割程度とは言え、強烈な攻撃を食らって、銀の怪物は苦しげによろめいた。致命傷とは言えないが体内を駆ける衝撃は相当応えたはずだ。
 苦し紛れに悪魔は剣を振り回すが、明らかに動きが鈍っていた。百合は軽いステップと小柄な体を生かして、風車のように振り回される両手の剣を避ける。そして更にもう一撃叩き込む機会を窺おうとする。だが時が経つにつれ、悪魔の攻撃は徐々に正確さを増し、百合は次第に回避するだけで精一杯になっていく。敵の動きはまるでダメージを感じさせず、先ほどまでの緩慢な攻撃が嘘のようだ。剣をかわしきれなかった百合の首元に、剣の刃が振り下ろされる。
 
「百合さん!」
 
 唯が放った収束した音が悪魔の足を掠め、百合の首を刎ねようとした剣がすんでのところで角度が変わった。その隙に百合が後方へ跳び、唯の元へと下がる。

「距離を取って」
「わかったわ」

 唯が百合の背後に回って背に乗ると、足から衝撃波を放って彼女は大きく跳躍する。唯は肉体を音エネルギーに変換し、体重を可能な限り軽くしているので小さい百合でも何とか彼を運べた。倉庫の隅にある棚の上へと着地し、唯は百合から離れる。

「おかしいわ、あれだけ攻撃を叩き込んだのに……幾ら私がパワーダウンしているからって、あんなに早く回復するわけないわ」
「確かに」
「再生能力でも持っているのかしら?」
「いや、違うと思う。百合さん、どのくらい余力がある?」

 百合はチラリと自分より背の大きくなっている恋人を見上げる。

「少しずつ回復しているけど、この不完全な体の五割くらいかしら。相手も完全にはチャージさせてくれないでしょう」

 百合達が話している間にも悪魔は二人の方へと歩いて来る。その身体から強烈な殺気が噴き出しているのが、唯にも感じられた。

「技を合成させて叩きつける。協力して」
「技を合成……音と衝撃を?」
「ぶっつけ本番だけど、能力の相性がいいから上手くいくと思う」
「わかったわ。ボウヤの判断に任せるわ」

 二人は棚から飛び降り、床へと降り立つ。唯が手の付け根を垂直にくっつけて手の平を開き、悪魔へと向ける。百合は水平に唯の手首に自分の手首を合わせる。

「無駄なことを」

 何をするか察した悪魔は無機質な声で挑発する。両手の剣を交差して構えると、悪魔は二人へと走り出した。

「ボウヤ!」
「行くよ……食らえぇぇl!」

 百合の警告に、唯は自らを鼓舞するかのように叫びを上げる。二人の両手から集束した音と衝撃波が放たれ、真っ正面に悪魔へとぶつかった。銀色の悪魔は交差させた剣で自分へと向かってきたエネルギーを防ぎつつ、逆に前へと歩みを進めようとする。

「くっ」

 想像以上に強烈な音と衝撃に、悪魔の動きが鈍くなり、やがて止まる。少しでも気を抜けば、身体ごと吹き飛ばされそうだ。
 苦しいのは悪魔だけではない。唯も百合も残り少ないエネルギーを懸命に振り絞り、必死に技を繰り出す。唯は身体が人間であるために元から体力はそれほど無く、百合は身体が幼くなっているために充分な体力が無かった。だがそれでもここが勝負どころと考え、限界近くまでエネルギーを搾り出す。
 
「ぐああっ!」

 音波の振動で脆くなったところに衝撃を受けて、悪魔の両腕に生えた剣が両方とも真ん中から折れて粉々になった。剣が折れると同時に衝撃と音の放射をまともに食らって、白銀の体は再度派手に吹き飛んだ。
 
「やったかしら?」
 
 力の使いすぎで、床に膝をついた百合が呟く。手応えは十分だったが、恐ろしい程のタフネスを見せる相手なので確証は持てなかった。
 百合の悪い予感は的中し、銀色の悪魔は再度立ち上がった。だが悪魔はまるで困惑したように、自分の両手に残った折れた剣をじっと見つめる。
 
「自分の剣が元に戻らないのが不思議なようだな」
 
 唯は悪魔の動揺を見透かしたように言葉を投げかける。
 
「何度ダメージを与えても平然としているから、最初はよっぽどタフなのかと思った。だが考えてみればタネは簡単だったんだよ。攻撃を受けてダメージを受けても、少し自分の時間を巻き戻せばいいだけなんだから」
「そ、そうだったわ。迂闊だったわ」
 
 唯の指摘に百合が驚きの声をあげる。他者の体を時間逆行させる能力があるのならば、自分が出来ないということは無いはずだった。
 
「でもそれなら何で剣は元に戻らないの?」
「百合さん達が若返ったとき、服は時間が巻き戻って材料に戻ったりしてなかったから、相手の時間は巻き戻せても付属品は戻せないはずだと考えた。剣が体の一部だったのかどうかは知らないけど、折れて自分の体から離れた時点で体の一部ではなくなる、もしくは最初から元に戻せないと思った」
「最初から剣が目的……だったというわけか」
 
 悪魔は人間に表情を窺わせないながらも、悔しそうな声で呻く。多少の攻撃は食らっても平気であるとたかをくくって突進したのだから、無理も無い。
 
「さあ、どうする? 武器を無くしたけど、まだ戦うのか?」
「……まだ切り札がある」
 
 悪魔は胸に折れた剣を差し込む。剣は水面に入るかのようにすっと体に入り、悪魔が引っ張りだしたときには砂時計が上に乗っていた。それを見て、百合の顔が青ざめる。
 
「ま、まさか……」
「悪いがこれ以上無駄に戦うわけにはいかないのだ」
 
 砂時計がひとりでにひっくり返ると、容器を中心に周囲に猛烈な風が渦を巻いた。まるで砂時計が空気を吸い込んでいるかのようだ。砂時計の砂が重力に逆らい、下の容器から上の容器へと上り始める。

 「ボウヤ!」

 危機的な事態に、百合が切羽詰まった声を出す。この状況はガーディアン達の時間が巻き戻され、全滅したときと同じだ。だが唯は慌てず、自分の腕時計のボタンを操作した。

「コメンシング、マジックドレイン。テンパーセント、イレブン、トゥエルブ……」

 腕時計が無機質な音声ガイダンスを始め、風が動きを変えて唯へと吹き荒ぶ。突然の出来事に、感情をほとんど見せない悪魔でさえもたじろいだ様子を見せた。
 
「貴様、何をした!」
「目には目を、マジックアイテムにはマジックアイテム。正直、もっと早く使ってくれれば良かったんだけど、追い詰めれば必ず使うと思ってた」 

 唯が淡々と告げた言葉に、悪魔は内心大いに動揺する。よもや人間がこの世界では希少な魔法の道具、それも自分の砂時計に対抗するような品物を持っているとは……。もしや、ガーディアンの背後に奈落の大きな支援者が居るのではないか。
 やがて砂時計の砂が上の容器を満たすと、ガラスにヒビが入り始めた。

「ディアクティベイティング、マジックドレイン。エナジーキャパシティ、セブンティーシックスパーセント」

 腕時計の音声が七割六分の充電を告げると共に、剣に乗っていた容器が粉々に砕けた。砂は床に小さく積もっていたが、やがて天井から入り込んだ夏の風が何処かへと吹き飛ばした。

「よくもやってくれたわね。容赦しないわよ」

 そう告げて、サイズの合わない靴を脱ぎ捨てた百合が壮絶な笑みを浮かべる。先ほどまで緩かったTシャツが、今はきつくなるまでに体が大きくなっていた。悪魔のマジックアイテムが破壊されたと同時に、魔法の効果が切れて百合に時間と能力が若干戻ってきたのだ。容姿は唯とほぼ同じ年齢に戻った程度だが、百合は自分の力と精神年齢がほぼ完全に戻ってきたのを実感していた。いつもの自分ならば、遅れを取ることも無いはずだ。
 
「てやっ!」

 百合が右足を蹴り上げ、衝撃波を銀色の悪魔へ向かって飛ばす。先程までとは違い、悪魔はそのまま食らおうとせずに、横っ飛びに跳んでかわそうとする。悪魔は自分の脇を不可視のエネルギーが飛んでいったのを感じて戦慄する。だが悪魔がどう対処するかを考える間も無く、百合は既に宙へと跳んで次の攻撃態勢に入っていた。

「破っ!」

 全身を押し潰すような広範囲の衝撃波を、右手を振り下ろした百合が叩きつけようとする。
 
「うぐおっ!」
 
 悪魔は全身に強烈な衝撃波を浴びるが、百合の攻撃を受けてもなお、かろうじて立っていた。耐えたとは言え、攻撃はすさまじく、体全体がバラバラになるかと思った程だ。それでも尚全身のダメージを振り切って、悪魔はプライドをかけて降下してくる百合へと突進する。
 
「きゃっ!」
 
 悪魔が右足を振り上げると、その銀色のつま先から長い剣が伸びて百合を真っ二つに割ろうとする。思いもかけぬ攻撃に、百合は衝撃波を自分に放って紙一重というタイミングで跳び下がってかわす。だが地に手をついて両足から剣を伸ばした悪魔は、逆立ちした状態で武器を器用に振り回して百合を追撃した。とても上下反転しているとは思えない巧みな動きで、銀色の悪魔は攻撃し、少女は防戦一方に移る。
 
「このっ!」
 
 僅かな隙を見つけて天井近くまで百合が飛び上がる。衝撃波で加速をつけて宙を飛びながら、両手からも連続で衝撃を放ち、悪魔を攻撃する。連続で放出される衝撃波の連打を、悪魔は足先から伸びた剣で必死に弾く。
 
「接近せずに、その態勢で勝つことが出来るかしら?」
 
 百合は空中機動しながら、攻撃し続ける。逆さになった悪魔は剣の動きこそ劣りはしないが、腕では明らかに移動力が落ちていた。やがて百合の放った一撃が剣の防御をかいくぐって、悪魔の体を直撃して吹き飛ばした。
 
「しまった!」
 
 悪魔が吹き飛んだ先には唯が立っている。攻撃を受けきれないと察した悪魔は、あえて百合の攻撃を食らってみせて、唯を狙ったのだ。慌てて唯は逃げようとするがほぼエネルギーを使い果たしていた彼の足は重く、また反応も鈍くなっていたために悪魔の接近を許してしまった。ゴロゴロと転がった悪魔が唯の近くで逆さまに体を起こすと、剣が少年の咽喉へとピタリと押し当てられる。
 
「先ほどの攻撃でエネルギーを使い切ったようだな」
「………」
「動くな」
「くっ」
 
 悪魔は唯を人質に取って、百合の動きを封じようとする。百合は動揺しつつも、言われた通り攻撃を止めて着地した。唯に近づくためとは言え、悪魔が食らった衝撃のダメージは生半可なものではない。だが、とりあえず優位に立った悪魔はほっと一息つく。
 
「流石と言いたいところだが、詰めが甘かったな」
「詰めが甘いのはどっちだ?」
「なに!?」 
 
 咽喉元へと剣を突きつけられているというのに、唯は恐ろしく冷静だった。逆さまになったまま剣をつきつけている悪魔を、彼は冷ややかな目で見ている。
 
「エネルギー切れなのに何が出来るというのだ」
「エネルギー切れでも出来ることはある」
 
 唯はそっと左腕の時計に手を伸ばすと、スイッチを押した。
 
「アクティベイティング、プロトコルワン。フューチャーサイト」
「貴様、何をした!?」
 
 唯の身体が銀色の光に包まれ、その輪郭が大きくなっていく。それを止めるべく悪魔は剣で唯の咽喉を掻き切ろうとするが、次の瞬間には唯の姿は消えていた。逆立ちを止めて悪魔は慌てて周囲を見回す。本来ならば相手の注意が逸れて絶好の好機なはずだが、それも忘れて思わず百合も唯を探してしまう。悪魔が先ほど言った通り、唯のエネルギーは底を尽いてるはずだから、百合には心配だったからだ。
 
「何処を探しているんだ」
 
 唯と違って若干低い声に悪魔と百合が振り向く。その先に居たのは、一人の青年だった。
 
「馬鹿な! まさかその腕時計は……」
「時を戻せるなら、進めることも出来るっていうことだな」
 
 時計の魔力を使って成長した唯が悪魔へと踏み出す。青年になったおかげで体力が大幅に増加して、唯は先ほどの一撃もアクセラレーションを使って避けることが出来た。これならば悪魔に十分対抗できるはずだ。
 百合は突然の展開に戦闘中だというのに、呆然と百合は唯に見とれてしまう。元から美しい少年だが、その整った容姿に更に精悍さが加わっている。声はより低くなっているが、その力強さには全てを包み込むような包容力があった。胸をぐっと締め付けられるような感覚に、百合は胸を押さえる。
 
「少しくらい成長したとはいえ、それで勝ったつもりか!」
「試してみる? アクセラレーション」
 
 突然の出来事にパニックに陥った悪魔の隙をつき、唯は超加速状態へと移行する。加速した唯は相手の懐に飛び込もうとするが、その動きに反応して悪魔は水平に蹴って、剣で薙ぐ。深く身を沈めて唯は相手の一撃を流すと、懐に入った彼が悪魔を蹴り上げた。
 
「ぬおっ!」
 
 唯の後ろ回し蹴りで悪魔は垂直に宙へと飛ぶ。元のベースが人間である唯とは思えぬ力に、百合も目を見張るしかない。そして宙に浮かされた悪魔が態勢を整える前に、超加速状態の唯が四方八方から繰り返し悪魔へと飛び蹴りを放った。
 
「ぐあああっ」
 
 百合の目からは無数の唯が連続で悪魔に突撃したかのように見える。エリザヴェータが持つ得意技の一つのはずだが、唯はいつの間にやら出来るようになったのだろうか。いや、成長したことによってエネルギーの容量が増して、可能になったのかもしれない。
 地面に辿り着かないうちに、悪魔の体は灰となって消え去った。「ディアクティベイト」の一言と共に、唯もまた着地する。緊張が切れたのか、唯はそのまま床の上へとどっかりと座り込んだ。

「ボウヤ、疲れたの? まさか無理を……」
「あ、いや……無理はしてない。単にエネルギーを随分と使っただけだから」
 
 唯は大きく息を吐く。
 
「飯田さんの道具で大人になったのはいいけど、根っこの部分は一緒だからね。体力が向上した分、使えるエネルギーは増えたけど、百合さん達と違ってエネルギーの回復力は一緒だから」
「あら、そうなの? てっきり回復力も上がったかと思ったけど」
「エネルギーを水に例えるなら、溜めるバケツは大きくなったけど、供給する蛇口は変わらないって言えばいいかな」
 
 当初の目的も果たし、戦闘も終えたので、唯は腕時計を操作しようとする。だが、その手を百合が掴んで引き止めた。
 
「待って……その、すぐに元に戻らなくちゃいけないの?」
「いや、一応時計のエネルギーは十分チャージされてるけど……」
「なら、少し楽しまない? 蛇口を大きくする方法があるでしょう?」
 
 幼い容姿に似合わぬ、妖艶な目つきで百合は唯を流し目で見る。熟れた女性が持つ色気を纏う少女というギャップに、唯は思わず時計から手を離してしまう。

「その……いいの?」
「何を遠慮しているの? いつもしているじゃない」
 
 ほぼ同年代に姿形が変わっている百合に、唯は自分の心臓の鼓動が早まっているのを感じる。早苗は年上であったし、麗は年下なので、唯は同年代の少女に誘われたことは無かった。いつもと違う少女を抱くことに胸が高鳴り、唯は彼女を倉庫に積んであるパレットに押し倒す。
 
「うふふ、積極的で嬉しいわ」
 
 少女とは思えない色っぽさで、百合が唯へと微笑む。圧し掛かってくる唯の体を受け止め、背中に手を回して抱きしめる。表情にこそ出してはいないが、成長した姿の唯に百合は相当興奮していた。それでも何とか自制心を発揮して、余裕があるように見せかけるために、あえてソフトに唯の逞しい体をペッティングする。
 
「百合さん……」
 
 百合の愛撫のお返しとばかりに、唯も彼女の肢体を触り始める。華奢な腕や肩、腰、太ももを撫でると、少女独特の若々しい感触が帰ってくる。胸の巨大な膨らみ以外は、何もかもが変わって見えた。

「好きなだけ触って頂戴……」
 
 うら若い少女の外見に反して、百合は扇情的な物言いで、唯を煽り立てる。細い体の上で少女の胸をシャツ越しに唯は揉み始めた。まだ硬さがある乳房は唯の手を強い弾力で押し返し、幼さを主張する。普段の百合が持つ胸というより、麗のものに近いかもしれない。
 
「はぁ……何となくいつもと違うわ……ん、あんっ……ちょっと敏感みたい」
 
 百合は唯が胸を揉み始めると、眉を寄せて、彼の下で何度も身を捩じらせる。快感に慣れていないようで、いつも百合が持っていた余裕が感じられなかった。初々しい反応が楽しくて、唯はついつい胸を執拗に責め立ててしまう。
 
「ちょ、ちょっとボウヤ……あ、あぁん、す、少しは落ち着きなさ……あ、あら?」
 
 百合は唯の攻撃を逃れるために、右手でペニスを弄ろうとした。だが手に掴んだ男性器の感触に、思わず固まってしまう。
 
「ま、待って……う、嘘!?」
 
 百合が慌てたようにゴムに手をかけ、かなりゆったりとしたズボンを下ろした。怒張したペニスが服の中から現れる。
 
「……っ!」
 
 普段の唯が持つ倍近いサイズのペニスを見て、百合が絶句する。ここまで大きな性器は、普通はあまり見ないだろう。
 
「ボウヤ、これどういうことよ!?」
「いや、妙にズボンがきついなとは思ってたんだけど……」
 
 唯自身も困惑を隠せず、自分の持つ男根をまじまじと見てしまう。まさか自分のイチモツが、将来ここまで成長するとは、思ってもいなかったのだ。
 
「お、大きすぎるわよ。私を壊す気!?」
「えっ? あ、その……無理しないから」
「あ……ごめんなさい、変なこと言ってしまって」
 
 パニックでつい唯を責めてしまった百合は、素直に謝る。自分の体の成長なんて、コントロールできないことがほとんどなのだ。ましてやペニスはデリケートな部分である。
 
「お詫びするわね、ボウヤ」
「あ、百合さん……」
 
 百合は片手で唯のペニスを掴む。普段より二回り近く大きい男根の感触に驚きながらも、百合は舌を出して亀頭の先っぽを舐めようとする。
 
「あぁ……」
 
 軽く舌先で舐めて感触を確かめたあと、百合は亀頭全体を舌で舐め始めた。舌先をクルクルと回し、ペニスの先端を唾液で濡らしていく。いたいけな少女の姿なのに、熟女のような技巧を見せる百合に、唯は胸が高鳴って仕方ない。
 
「気持ち良いみたいね、ボウヤ」
 
 百合は舌のザラザラした部分で裏スジを舐め上げ、男性器の敏感な場所を責め立てる。普段とは違う外見をしている百合に、浮気をしている気持ちがして、唯は自分が異様に興奮していることに気付く。相手は百合だというのに、酷い背徳感を覚えるのだ。
 
「これ、口に入るかしら……ん、んぐ」
 
 百合は小さな口を限界まで開けると、唯の陰茎を咥え込む。途端に肉棒が口内のほとんどを満たし、口が性器で満たされてしまう。ちょっと左右に顔を振るだけで、すぐに頬の内側を亀頭が擦る。
 
「ん、んん……あん……」
 
 巨大な陰茎に戸惑いつつも、百合は首を動かし、フェラチオを行おうとする。小さな唇が唯のシャフトを締め付け、優しく刺激する。
 
「凄くいいよ、百合さん」
 
 柔らかな唇の感触に、唯は腰の辺りから痺れるような感覚が背筋を駆け上がる。百合は亀頭を頬の内側に擦りつけ、粘膜で優しく愛撫した。口内に溜まった生暖かな唾液が絡みつき、陰茎を伝って陰嚢までも濡らしていく。
 
「ん、んっ……ん、く、あぁ……ふぐ……」
 
 シャフトを唇で擦って刺激していた百合は、一旦首を動かすのを止めると、一気に肉棒を咽喉の奥へと導いた。長いペニスが入り込み、亀頭が狭い器官へとぶつかる。
 
「ゆ、百合さん!?」
「ん、んぐ、ん、んぐぐぐ、あぐ……」
 
 咽喉の柔らかな粘膜が怒張の先端を優しく受け止め、唯は言いようの無い快感に襲われる。だが咽喉の奥を突かれている百合の負担は激しく、目の縁に涙を溜めて、必死に吐き出さないように努力していた。
 
「う、く……凄く気持ちよくて……で、出ちゃう」
「ん、ん、んぐ、ぐ、ぐっ、あぐ……」
 
 百合の努力は報われ、いつもと違うシチュエーションもあって唯は射精しそうになる。すかさず百合は唇をすぼめてシャフトを刺激すると共に、激しく首を振って恋人を高めようとする。
 
「あっ、で、出る!」
 
 咽喉に激しくペニスが当たり、亀頭から伝わる感触に唯は最後の一線を越えた。
 
びゅっ、びゅる、びゅ、どびゅ、びゅ
 
 百合に咥えさせたまま、唯は激しい射精を行う。
 
「ん、んん……ん、んぐ、ぐっ!? あぐ!」
 
 百合の口内の奥に粘液が吐き出され、彼女は思わずむせそうになる。だが激しく暴れまわるペニスを制御して、百合は必死に精液を嚥下しようとする。
 
「ん、んっ、ん、ん、うん……」
 
 唯のペニスは普段より遥かに多くの精液を吐き出し続け、百合は口元から溢れ出た白濁液をこぼしてしまう。だがそれ以上にたんぱく質を飲み続け、胃の奥へと流し込む。
 
「ん、ぷはっ……ぼ、ボウヤ…… だ、出し過ぎよ……」
「ご、ごめん」
「まあ、興奮してくれるのは嬉しいけどね……」
 
 ようやく唯が射精し終わると、百合は水中から顔を出したときのように大きく喘いで息を吸い込む。胃の中に溜まった精液が熱く、むせ返るような青臭さが口内に残る。だが百合は嬉しそうな表情で、粘液でベトベトのペニスを舌で舐めて綺麗にしていく。尿道に溜まった精液を吸い上げ、百合は恋人の性器に最後まで奉仕した。

「もう一回行けるかしら?」
「う、うん……」
「ふふふ、ボウヤには愚問だったかしら」

 容姿とは裏腹に、少女の百合が大人の唯を妖艶にリードしようとする。唯をパレットの上に座らせると、Tシャツを脱ぎ捨て、百合は自分の巨大な胸を晒す。

「これだけ大きいなら、あれが出来るわね」

 百合は唯のそびえ立つ剛直を、巨大な双丘を手で抱え上げて挟み込もうとする。常人離れした胸は唯のペニスをマシュマロのような柔らかさで包み込む。だが爆乳に挟まれてもなお、唯のペニスの先端が胸の谷間から先端が突き出ていた。

「ふふふ、覚悟してね」
「えっ? あ、あっ……」

 百合は唯のはみ出た亀頭を口に含み、舌先でペロペロと舐め上げる。少女はフェラチオしながらも、ふかふかの乳房を使ってシャフトを扱くのを忘れない。射精した直後で敏感になっているのを差し引いても、唯は二つの異なった快感に翻弄されてしまう。

「あ、百合さん、これ……凄い」
「いいでしょう。こんなのするの初めてだけど、ボウヤのおちんちんが凄いから出来ちゃうのよね」

 左右の乳房を別々の動きで上下に動かしつつ、百合は舌先で唯の亀頭をぐりぐりと押し潰す。二つの柔らかな器官で性器を刺激されて、唯は目をぐっと閉じて耐える。今までに感じたことのない感覚で、まるで天に昇るような気分だ。

「どうかしら? おちんちん気持ちいい? おっぱいとお口のどっちがいいかしら?」
「両方気持ちいい……」

 嬲るような百合の質問にも、唯は快楽に包まれてぼんやりとしか答えられない。パイズリとフェラを両方一緒に受けて、その言いしれぬ快感に身を委ねていた。おまけに自分と同級生のような美少女がその奉仕をしている姿は、まるで夢のようだ。

「はぁ、ん、あむ、気持ち良くなって、ん、んっ、私も感じるから……」

 唯の男根に奉仕している百合自身も切ない声を漏らす。自分で胸をぐりぐりと動かしているというのもあるが、巨大な雄の器官を乳房で挟み、口で咥えて雌として奉仕する事にこの上もなく悦びを感じてしまっている。
 パイズリフェラという必殺技に、唯も腰の辺りに痺れるような感触がして、思わず震えそうになってしまう。胸の谷間と口、それに舌がまるで一つの器官として、連動しているかのようだ。それはまるで男の精液を吐き出させるための道具のようだ。

「あ、はぁ、あん、あむ、んんっ、ん、あぁ……」

 百合は子宮の奥に疼きを感じ、細身の太腿をもぞもぞと擦り合わせた。自分の欲情をぶつけるかのように百合は亀頭に唇でむしゃぶりつき、鈴口を舌で舐めまくる。唯の逞しいペニスを胸で感じて、気持ちが昂ぶっていく。

「あん、美味しい……んっ、もっと出して、ん、ん」

 カウパー氏線液を舐め取り、百合にはそのしょっぱい味が何とも言えず美味に感じる。舌先で拭き取り、百合は口内で唾液に溶かして存分に味わう。

「うぅ、くっ」
「あむ、ん、いいわ……顔にかけて」

 唯が我慢しているのを見て、百合は胸を寄せて乳圧を強める。左右交互に動かしていた胸の動きを変え、少女は双乳を同時に上下して激しくシャフトを扱き上げた。その間も舌先で陰茎の裏スジを舐め上げ、鋭敏な場所を責め立てて、快感を増幅させるのを忘れない。

「う、で、出る」
「出して、いっぱい顔にかけて、ん、はぁ、あん……」

 百合の幼くも色っぽい声が呼び水となり、唯は限界を突破する。

びゅっ、びゅる、びゅる、びゅ、びゅ、どびゅどびゅどびゅ
 
 間欠泉のように大量の白濁液が肉棒から噴きあがり、百合のまだあどけない顔に直撃する。少女は逃げようともせずに精液を顔面に浴び、幼い顔がたちまちのうちに粘液でドロドロになっていく。唯は尿道口から何度も何度も射精を繰り返し、百合の肌を汚していく。
 
「凄いわ……」

 生臭いシャワーを顔面に浴びた百合は恍惚とした表情で呟く。精液独特の強いオスの臭気に、体がジンジンと疼く。他の男なら吐いてしまいそうなものでも、唯の匂いならば百合は大好きだった。
 
「うわ、なんか……凄い量」
 
 コップに溜まりそうなほどの射精を終えた唯は、自分が出した精液の量に唖然とする。幾らほぼ毎日十二人の美女達と淫らな生活をしているとは言え、将来ここまで精液を睾丸に溜めるような体質になるのか、彼は信じられなかった。

「ボウヤ、素敵よ……むせかえるくらい臭くて、堪らないわ」

 目元にかかった精液を指で掬い、百合は妖艶な笑みを浮かべながらザーメンを舐め取る。粘度の高い液を、たっぷりと咀嚼して、百合は口内で味わう。少女の姿で精液を食べる百合の姿は、唯の目にとてつもなく卑猥な光景として映った。
 
「あら、二回も出してまだ硬いのね……物足りないかしら?」
「う、うん」
「そう……それなら、ここも使いたいかしら?」
 
 百合は履いていたショートパンツをスルリと床に落とす。そして太ももを自分で抱え、少女は大きく股を開いて挑発する。まだ無毛のスリットはうっすらとピンクの陰唇を開いて晒し、透明な液体を滲ませていた。
 
「ほら、来て……」
 
 百合は我慢できないという仕草で、唯のペニスを優しく握り、亀頭を割れ目へと押し当てる。その挑発に耐えられず、唯はそのまま百合の中へと挿入しようとした。
 
「あ、あれ!?」
 
 普段はスムーズに挿入できるはずなのに、膣口が小さく上手く入らない。強引に押し込めば入るかもしれないが、幼い少女の体に無理やりインサートするのに、唯は躊躇してしまう。
 
「い、いいのよ……来て」
 
 百合も唯の巨大なペニスが自分に入るか不安で、若干上擦った声が出てしまった。唯は百合の顔をじっと見つめ、彼女が恥ずかしそうに頷いたのを見ると、覚悟を決めて腰を突き出した。
 
「え、えっ!?」
 
 唯の肉棒が軽い引っかかりを感じ、すぐに膜のような物に突き当たる。力を込めて挿入したため、ペニスはそれを無理やり押し破ってしまうが、唯は驚きで軽くパニックになってしまう。それは久々に経験する破瓜の感触だったからだ。
 
「ああああああっ!」
 
 狭い膣口が強引に押し広げられ、巨大な亀頭が百合の胎内へと飲み込まれる。自分の身が引き裂かれるような激痛に、百合は思わず絶叫してしまう。自分の中に熱い杭を打ち込まれ、体全体が肉棒によって占拠されたかのような錯覚を覚える。
 
「大丈夫!?」
「だ、大丈夫よ、気にしないで……好きに動いて頂戴」
 
 百合は強がってみせるが、苦痛に満ちた表情は隠しようがない。唯は百合の唇にキスして、耳元に顔を寄せる。
 
「百合さん、大好きだよ」
「あ、あああっ!」
 
 唯の声が耳に聞こえた途端、百合は愉悦の言葉を漏らす。主が放った言霊は何よりも強烈な麻薬として働き、強烈な痛みを燃え上がるような快楽へと変えてしまう。
 
「百合さん、好き、好き、好き……」
「や、あっ、だめぇ……ボウヤ、私も好きぃ」
 
 膣内を拡張するペニスの感触に、百合は唯の下で悶える。膣内の粘膜を媚薬のたっぷりついた肉棒で圧迫されているような感覚で、あまりの気持ち良さに百合は大きく喘いでしまう。
 
「んっ、動いていい?」
「う、動いて……私のこと、犯してぇ」
 
 顔中にキスしながら唯が尋ねると、たまらないように百合が淫らなおねだりをする。唯は恐ろしく狭く感じる膣内に不安を感じながらも、力任せに動き始めた。

「ひ、ひあ、あ、ああああああっ!」

 ペニスが狭い膣内を動き始めると、百合がソプラノの悲鳴を上げ始める。

「あ、あっ、中が……ひ、引きずり出されちゃうぅ」

 膣壁をごりごりと擦るカリ首の感触に、百合は身体が一気に燃え上がる。強烈な破瓜の痛みを感じてもおかしくないはずなのだが、恐ろしいことに脳内では凄まじい快感へと変換されていく。百合の未成熟なヴァギナは凶悪なまでに太いシャフトに蹂躙され、必死に愛液を分泌してその衝撃を和らげようとする。大きく押し広げられたスリットから湿った音が強まり、透明な粘液が彼女の尻穴まで濡らしていく。

「百合さん」
「あん、あ、ボウヤ、やっぱり最高。凄い太くて、大きいの……いいわ」

 行為に似合わぬ若い声で百合は快楽を訴える。唯が膣壁を巨大な肉棒で一擦りする度に、彼女は小さな身体を狭いパレットの上で身体を痙攣させる。
 唯は百合の狭い膣内の感触に戸惑いを隠せない。ガーディアンの性器は絶頂の際に凄まじい膣圧で締め付けるのだが、それと似たような圧力を唯は既に感じている。単純に百合のヴァギナが狭く、唯のペニスが大きいだけなのだが、感じるギャップが凄いのだ。

「あっ、だ、だめぇ、んっ、ああぁ……おかしくなっちゃうぅ」

 目も眩むような性的刺激に、百合は唯の腕を掴んで悶える。火が付いた身体は容易に治まらず、意識しないとすぐにでも絶頂へと向かってしまいそうだ。だが百合のそんな抵抗も虚しく、ペースのコツを掴んだ唯はますます激しく腰を振り立てる。

「ひっ、ひあああ、あっ、ぼ、ボウヤ! やっ、あん、ああぁん、いっちゃう、あ、だめぇ!」

 子宮口を太い剛直で叩かれた百合は狂ったように絶叫する。自分で誘惑したのに、年上の余裕などというものは、既に何処かに吹き飛んでいた。小さな身体は男に犯されているのを喜ぶように、膣の締め付けを強めてひたすらペニスを貪ろうとする。

「おちんちん、おちんちん凄いの……ぼ、ボウヤ、や、あ、あぁっ!」
「百合さん、き、きつい」
「ご、ごめんなさ……あ、あくっ、だめっ、いく、いく、いっちゃうううううううっ!」

 凄まじい快感の波に、百合は呆気なく絶頂へと押しやられる。全身の筋肉が収縮して、少女の括約筋もぐっと締まり、唯のペニスを締め付ける。あまりにも強烈な締め付けに、唯は痛みを感じてしまいそうな程だ。

「あ、あっ、あ、あぁ……」

 大きく身体を反らした百合は呼吸困難かのように、苦しげに息を吸おうとする。唯は膣内の圧迫感に耐え切れず、腰の動きを早めてラストスパートをかける。膣奥を巨大な性器で何度も突き上げられ、百合の体は痙攣してしまう。
 
「ぼ、ボウヤ、お、おかしくなっちゃう……や、あ、あぁ」
「ううぅ、で、出る」
「ま、待って……ああああああああああぁ!」
 
どびゅる、びゅる、びゅる、びゅっ、びゅく
 
 唯が膣内に精を放ったと認識した瞬間、百合は目が眩むような快感に脳を焼かれて絶叫した。子宮の奥まで濃厚な精子が流れ込むような感触に、いつもの途方も無い充足感で満たされていく。狭い胎内は白濁液であっというまに満たされ、ビクビクと動くペニスをきつく締め上げるヴァギナから精液が逆流する。ガクガク震える百合の太ももを白と赤が混ざった粘液が伝い落ちていく。
 
「あっ、暖かい……」
 
 未だに体の痙攣が治まらない百合が呟く。余りに強い快感に、頭の中が空っぽになって何も考えられない。唯も流石に三回立て続けに射精したために、百合の上へと倒れ込んで荒く息を吐く。いつもとは逆に幼くなった百合を唯が覆いかぶさるという構図で、二人は繋がりあったまましばらく抱き合ったまま余韻に浸る。
 
「凄く……良かったよ」
「私も、良かったわ」
 
 唯がおでこにキスをすると、百合はそれをくすぐったそうに受ける。
 
「そういえば、その……痛くなかった? 大丈夫?」
「凄く痛かったけど、途中で気にならなくなったわね。だから、大丈夫よ」
 
  唯の巨大なイチモツを受け入れて、正直に言えば最初は幼い膣は裂けそうなくらい痛かった。だがその苦痛も唯の言霊で甘い快楽に変わってしまったのだから、否応は無い。
 
「でも、腫れたりしてたら……」
「馬鹿ね、ボウヤが心配する必要なんて無いのよ。こんな体でも、ボウヤより遥かに年上なのよ」
「だけど……」
 
 尚も心配する唯の唇を、百合は人差し指で押さえて言葉を封じる。
 
「それよりも、もう一回しましょう。たまには麗以外の若い味もいいものよ」
「あっ……」

 百合は括約筋を締め付け、膣で唯のペニスを締め上げる。狭い膣内がキュッと狭まる感触に、唯はシャフトから痺れるほどの快感が走る。三回射精して若干萎えかけていた巨根は、たちまち硬さを増していく。

「本当にいいの?」
「ボウヤが心配する必要なんて無いのよ。もっと犯して頂戴」

 少女の姿で妖艶に誘いをかける百合の姿に耐えきれず、唯はそのまま腰を動かし始めた。
















     






































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