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「ドッキドキ!女だらけの麻雀大会ッ!!」
 
ミシェルが大声で宣言する。何をするかと思えば、くだらない嗜好の集まりだった。
ここは麻生唯の家だった。まあ、そういう私も呼ばれてきたんだけれど、何をするかと思ったら、普通の麻雀じゃない。
私がため息を吐きながら言う。
 
『で?具体的には何をするの?』
 
「簡単よ。みんなで卓を囲んで麻雀をするだけ。あ……脱衣にする?そのほうが盛り上がるし」
 
「別にどっちでも構わないけれど、人数が足りないわよ」
 
いや、それはこだわりなさいよ。芽衣。全くMなのにも困ったものだ。
 
「大丈夫よ。今回はガーディアンが十二人いるでしょう。唯さまと栞とみどりさん。それに翔子さんもいるから大丈夫よ」
 
『ってちょっと。人の姉やその他の一般人を勝手に簡単に参加させないで』
 
私が抗議するけれど、その本人が。
 
「わ〜。ミシェル先生って大胆やね」
 
いいの?本当にそれでいいの?私はこめかみを抑えてそう思う。
まあ。いいけれど。
 
「ところで唯さまは麻雀をしたことがあるのですか?」
 
「ゲーセンで少しくらいは…………でも、役を知っている程度だよ」
 
『お姉ちゃんは?』
 
「ふっ!昔は脱がしのみどりと呼ばれていたくらいだよ」
 
『っていうか、初めて聞いたのですけれど。翔子は?』
 
私がメイド服のゼラキエルもとい南翔子に向かって聞いた。
 
「私?私は……そんなにも得意じゃないですけれど。でも、みんなを打ち負かす実力はあると思います!」
 
『なら、どうして得意じゃないというのですか!?』
 
「いいじゃないですか。得意じゃないのですから」
 
『何故、急にツンデレに……?』
 
「まあ、ようはガーディアンも廃棄ナンバーもみんなも揃って一緒に楽しもうみたいな感じで」
 
『ようは馬鹿騒ぎがしたいんですね』
 
私はため息を吐きながら告げる。
 
「堅いことはいいっこなしよ。それにいいじゃない。たまには生き抜きも……」
 
そう言ってからウインクを見せる。
 
『で?優勝者には何か当たるの?』
 
「それはもちろん。唯さまを一人でイチャイチャパラダイスに誘えるわよ」
 
『あなたにはセックス以外に興味はないのかしら?』
 
私が思いっきり、こぶしを握り締めた。無表情だけど、頭には怒りマークができている。
 
「ええっと。副賞は豪華ペア旅行券!」
 
『それも唯さまと一緒……とか言うのでしょう?』
 
私が言うと、彼女はちっちっち。と舌打ちしながら、
 
「これには好きな人と一緒に行けるわよ」
 
『あ〜。そうなんだー』
 
ということは言わずもがな。後の二人は。
 
「わ〜。豪華ペア旅行券。栞様と一緒に行きたいですぅ」
 
「うん。いいわね。たまには」
 
お二人の想像の中には唯と私の両方の姿を想像したのだろう。
 
『それで?ルールは?』
 
「一回戦は東風戦で持ち点は25000点の30000点返しで。赤ドラは四枚ね」
 
『流し満貫とかは?』
 
「当然なしよ。あとイカサマとかもね」
 
「そりゃそうでしょう」
 
『大車輪とか、食い断とかは?』
 
「もちろん。なしよ」
 
「現代風に熟慮してあるということか」
 
「そういうことよ。じゃあ、さくさく行きましょう」
 
そう言うと、いきなり台を準備してある。
 
『い、いつの間に……』
 
私はため息を吐いた。初戦の相手は円、京、麗の三人だった。
 
「さあ。行くわよ」
 
「ハコテンにしてあげるわ!」
 
「全員、まとめてかかってきなさい」
 
私は開始早々いきなり、リーチをかけた。
 
『リーチです』
 
「だ、ダブリー?くそっ!その中ポンよ!」
 
何とか、京がポンをかけて2萬を捨てるが。
 
『あ。その2萬ロンです。ダブリー一発ロン……12000点です』
 
「な、なんですって!?」
 
「まさか。積み込みか?」
 
『全自動卓ですよ』
 
で、結果が。
 
『ツモ。ザンク!』
 
私がザンクで早上がりをすると。
 
『ロン。大四喜!』
 
「ちょ、直撃だぁ〜!!」
 
麗が悲鳴を上げる。私に勝てると思ったら、大間違いだった。
で。結果、私の一人勝ちになりましたと。
そして、決勝戦の相手は唯、楓、翔子の三人だった。
 
『で?お姉ちゃんは麻生唯に負けたのですか?』
 
私がため息を吐いて聞いた。
 
「いやいや。唯君は強いねぇ」
 
「あっ!ちなみに決勝戦は半荘戦だから。ハコテンもなしだから、たとえマイナスになろうとも続けてもらうわよ」
 
『別にいいけれど』
 
そして、決勝戦が始まった。
手は中々揃っている。
これなら、三色同順も狙えそうだ。
しかし、そんなに甘くはなかった。
何故なら、相手は麻生唯でしかも、シュンツの手を狙っているので私の牌とモロにかぶる。
 
「リーチ!」
 
そのとき、楓がリーチをかけた。
 
「早いね」
 
「ええ。唯さまと二人っきりになるのが夢でしたから」
 
どれを捨てるか。私は思い切って、ドラ牌の9ピンを捨てる。だが。
 
「ロン!混一色2000点!」
 
『げっ!楓のことばかり気をとられすぎてすっかり忘れてた』
 
中でポンをしていたのは気づいていたけれど、それでも混一色で上がるとは思っていなかった。私が2000点をあげると、そのとき、ミシェルが。
 
「ああ。そうそう。言い忘れていたわ。決勝戦では負けるごとに服を一枚脱ぐのよ」
 
「ええーっ!?」
 
「それって、僕も脱ぐの?」
 
「ええ。勿論よ。唯様の艶かしい姿を一度でいいから、拝見したいわ」
 
『じゃあ、ツモをしたら三人脱ぐの?』
 
「いいえ。上がった人が指名するのよ」
 
『なるほど』
 
私はため息をつきながら納得した。靴下を脱ぎ捨てる。
 
「ああ。そうそう。ツモ上がりした人は服も指定できるわよ」
 
「服も……指定?」
 
『うう〜。皆からの視線が熱いよ』
 
どうやら、ツモで真っ先に狙われるのは私のようだった。これは本気で攻めねば。
 
『失礼します』
 
そう言って、考える。数秒してから、北を捨てた。
 
「それ。ポンよ!」
 
楓が北をポンした。そして、南を捨てる。
 
『なるほどね』
 
「リーチ」
 
麻生唯がリーチをかけた。
3巡目にしてこれか。待ちが読めないね。でも、そんなのは関係なかった。
私は5巡目でカンをした。
 
『カン!』
 
「なっ!西でカン?」
 
「まさか!」
 
私は山にある嶺上牌をとった。
 
『ツモ!嶺上ツモは70符2翻……1200・2300です』
 
「うわ〜。やられたなぁ。待ちはわかっていたけれど……」
 
皆が口々にそうね。と言う。
 
『あら?皆さん。忘れていませんか?』
 
「ギクッ!」
 
『楓……!パンツを脱ぎなさい!』
 
そう言うと、楓がパンツを脱いだ。
 
「……スースーする」
 
『我慢なさい。私だって、足元が冷えるのに……』
 
「ほら。次行くよ」
 
うわっ!次の牌はものすごく悪い。
でも、私は迷わない。
7巡目で聴牌した。すぐにリーチをかける。
 
『リーチです!』
 
そして、8巡目で上がってしまった。
 
『リーチ・一発ツモドラ3!6000オール!』
 
「唯さま!頑張ってください!」
 
静香が応援する。
 
「うん。ちょっと本気を出そうかな?」
 
『……どうでもいいですけれど、麻生唯……上着を脱ぎなさい』
 
「えっ?やっぱり……」
 
テンションが一気に低くなる麻生唯。しかし、それに伴い、応援の声の熱は冷めない。
 
「それ!ロン!」
 
『えっ?』
 
「さすがの栞さんも僕のダマチーは読めなかったみたいですね」
 
『うう〜』
 
言われたい放題である。まあ、読めなかった私も悪いけれど。
 
『まあ、しょうがないから、上着を脱ぎますね』
 
私はさっさと上着を脱ぐ。さすがにブラジャー一枚だと寒気すら感じる。今は夏だけれど。
 
「うわぁ……栞さんって……綺麗ですね」
 
『そうですか?』
 
まあ、綺麗と言われても悪い気はしないけれど、周りには巨乳の美女がたくさんいるのに。
 
「っていうか、そこは顔を赤らめるところでしょうよ」
 
「そうだぞ。全く。これだから鉄女は……」
 
『外野が煩いです』
 
「あははは」
 
麻生唯が渇いた笑いを漏らす。しかし、そのあとも。
 
「ツモ」
 
『ロン。8000です』
 
「ロンです」
 
そして、オーラスを迎えた。ここまで私が三枚脱いで点数は40200点。楓は二枚脱いで点数は24000点。麻生唯も二枚脱いで点数は32800点。そして、翔子は……。
 
『翔子……あなた。どうして何も脱いでなくてそんなにも負けてるのよ?不公平だわ』
 
「ご、ごめんなさい。でも靴下は脱ぎましたよぉ」
 
翔子は最初に上がったきり、私の直撃とツモとかで、残りが3000点だった。にもかかわらず、一枚しか脱いでない。しかも私の直撃のときだけ。
 
「きゃわ〜ん。でも、栞様の下着姿……可愛い過ぎですぅ!」
 
『煩いわよ』
 
ここまでで麻生唯との点差は7400点。跳満直撃では負けるけれど、それ以外では倍満から役満で上がるしかない。
でも、そんな奇跡……起こせるわけがない。
 
「リーチ!」
 
でも、そのとき、麻生唯がリーチをした。
まさか、この役は……大三元!?
……だったら私は……。
 
『私もリーチです』
 
私は四暗刻でリーチをかけた。
終わりまではわからない。
これは長期戦の予感がした。
彼がツモ牌を握っては捨てて、私もツモ牌を掴んでは捨てる。
中々、当たりにくいものだ。でも、私の当たり牌が来た。
 
『カン!』
 
「ま、また。西をカン!?」
 
「ま、まさか!」
 
「そんな……!」
 
そして、嶺上牌をまた、ツモる。
 
『ツモ……四暗刻!』
 
「えっ!」
 
「また、役満!?」
 
「しかも、今度は嶺上牌で……反則過ぎるだろ!」
 
『これで、私の勝ちですね』
 
「ええ。優勝者は小松栞よ」
 
私はため息を吐きながら、それをみた。リーチから嶺上牌なんて反則過ぎるけれど。
 
「栞さん。おめでとう」
 
『いいえ。それよりも……罰ゲームを忘れてませんか?』
 
「ギクッ!」
 
「ドキッ!」
 
『さて、翔子ちゃん?』
 
「あわわわわ……」
 
『上着を脱ぎなさい!』
 
「イャアアアアァァァァ―――――っ!」
 
このあと、翔子はたっぷりと私に犯されたのであった。










     




















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