「あー、疲れた。ただいま」
「おかえりなさい」
家に帰宅早々、リビングへとやってきた円を芽衣がねぎらう。リビングにはガーディアンのメンバーが揃っており、ソファやカーペットの上に座ってくつろいでいる。唯の姿だけがその場には無かった。
円はテーブルに書類を投げ出すと、どっかりソファの空いているスペースに座り込む。
「どうしたの? やけに疲れてるじゃない。何かあったの?」
円の投げた書類を、慣れた手つきで由佳はファイルに綴じていく。
「取材が終わって直行だったから。相手は情報通り中級悪魔だったけど、こいつがまた逃げ足が速いやつで、手間取ったわ」
円は自分の肩を叩きながらぼやく。円が言っているのは悪魔退治のことだ。つい三十分前まで円は人気の少ない住宅街で交戦していた。
「腕が鈍ってるのよ」
「はいはい、戦闘バカの京には敵いませんよ。私は諜報戦が主な能力だし」
「そんなこと言ってるから、何時までも弱いままなのよ」
京の皮肉にも、円は本当に疲れているのか相手にしない。
ガーディアン達はこの一週間、悪魔狩りに精を出していた。飯田から大量の情報が入り、その対応に追われていたのだ。対応する複数または個人のチームを前
日に決めて悪魔に奇襲や待ち伏せ攻撃を繰り返した。ガーディアン達は二千年近く人間に化けた魔物を狩っていた実績があるため、高度に文明が発達した現代に
おいても上手く適応して確実に闇から闇へと葬っている。ここしばらくの間も討ち漏らしは無く、全ての敵を撃滅していた。
「さて、これで溜まっていた分は終わり。ご苦労様」
「やっと終わった。これでゆっくり楽しめるわ」
芽衣の慰労の言葉に、楓が無表情に呟く。その小さな呟きが、隣にいた雛菊の耳に入ってくる。
「一応聞くが、何を楽しめるんだ?」
「唯様とのセックス」
「おまえの頭にはそれしかないのか?」
「考えることの七割方は唯様についてだわ」
楓の反応に雛菊はかぶりを振る。冷酷で感情の無い戦闘マシーンのようだった楓の姿はそこには無い。感情豊かになったと喜ぶべきなのだろうが、雛菊から見ればあまりにも唯に溺れている。いや、唯とのセックスに溺れていると言うべきか。
芽衣は書類の整理を由佳に任せ、早苗の方に向く。
「早苗も手伝ってくれて、ありがとうね。おかげで仕事が少し楽になったわ」
「別に気にしないで。これって一応、ボク達の義務なわけだし」
「でも、静香とあなたを引っ張り出したような感じになったから」
結局、早苗と静香は都心へと引っ越すことになった。半田に所在が知られていたこともあり、山奥に二人だけで居るのは危険と芽衣達が判断したからだ。飯田も居場所を知っていた経緯もあり、多くの悪魔に居所を嗅ぎつけられている可能性を否定できない。
通常、ガーディアンは隠密行動か集団行動を取ることによって身を守る。早苗と静香はいつも戦いに参加せずひっそりと暮らすのだが、今回は集団行動による
生活を選ぶことにした。何かあればまた改めて隠れ家を探すことも出来るという選択もあるので、当面は他のガーディアンと行動しても支障はないと思ってい
る。
そういう経緯もあって、今回の攻撃には早苗も参加していた。
「何だか申し訳無いわ。私は参加していなくて」
ただ一人家に残っていた静香が沈痛な面持ちを見せる。そんな彼女とは反対に由佳はリラックスした表情で、
「気にしなくていいわよ。人手は充分だから」
「でも、私は何もしていないわけだし」
「助けが要るときは言うから。そのときは手伝って頂戴」
「わかったわ」
静香は由佳の言葉にようやく、ほっとした表情を見せる。幾ら戦いが嫌いでも、罪悪感があるのだろう。
会議は終わったと見て、円がすっと立ち上がり背筋をぐっと伸ばす。
「さてと、私は部屋に戻ってシャワーを浴びるわ。今夜のこともあるし、少し休まないと」
「あ、ちょっと待って。静香と早苗以外は残って頂戴」
出て行こうとした円にミシェルが待ったをかける。部屋に戻ろうと考えていた他のメンバーもそれを聞いて、渋々座る。そして自分達だけ外されたことに早苗がミシェルを睨む。
「ちょっと、ボク達だけ仲間外れ?」
「居てもいいけど、早苗と静香にはあんまり関係無い話よ」
不満そうな早苗にミシェルは困り顔だ。しかし、気を取り直してミシェルが高々と宣言する。
「第二回、唯様会議! わー、パチパチパチ」
「それ、またやるのか?」
テンションを上げるミシェルに反して、雛菊がげんなりとした表情を見せる。それとは対照的に、早苗はミシェルの言っていることがわからずに首を傾げる。
「その唯様会議って何? 主様についてのことなら、正式に仕えていないボク達でも関係あると思うんだけど……」
「唯様会議は唯様への夜のご奉仕についての会議なの。唯様が満足して貰えるセックスを追求することによって、明るい夜の生活を実現するの!」
「ああ、そういうこと……」
グッと拳を握るミシェルに、早苗は呆れたような顔をしながらも席を立とうとしない。静香も同じだ。二人とも何が語られるかに興味があるらしい。
「それで、今日の議題は?」
「前回と同じ! 唯様へのご奉仕が足りないのよ、私達!」
芽衣の質問に、普段のお気楽な表情を消して、ミシェルが熱血漢のように叫ぶ。
「でも、この前一杯フェラチオしてご奉仕したはずだけど……」
「それが甘いのよ。唯様が満足するまで何回射精したと思うのよ。四十二回よ、四十二回! フェラだけじゃ満足できないのよ!」
「ミシェル、カウントしてたのね……」
円が半ば呆れたような声を出すが、それに構わずミシェルの話は続く。
「普段唯様がイクのは全員が一巡する七回プラスアルファで、休日や気分がノッているときは十四回プラスアルファよ。言い換えれば、それで満足するはずだわ」
「じゃあ、フェラは何が悪かったの?」
「熱が出ていた唯様のオチンチンをただ静めるためにフェラしたから、精神的に満足して貰えなかったってのはあると思うけど、やはり流れが大事なのよ、流れが」
「流れ?」
「キスして愛撫、そしてお返しにフェラかパイズリ。気分を高めたところで抱いてもらい、満足してもらう。こういう基本がなってないの!」
ミシェルが机をバンと叩く。こういう迫力のある姿は教師そのものだが、なにぶん話している内容が内容だ。
「この前覚えたのに、何でパイズリやめちゃうの!?」
「自分だって忘れてたクセに……」
「うぐっ、まあそれは認めるわ」
由佳に痛いところを突かれて、ミシェルは渋い顔をする。
「それはともかく、唯様に抱かれたい。おちんちん入れて欲しいっていうのだけだとダメなのよ!」
「そのストレートな表現やめて……」
ミシェルの全く恥じらいの無い言葉に、円も頭が痛くなってきた。円には彼女が同じガーディアンの仲間だとは到底思えない。
「そこで、唯様に対して新しいプレイを開拓する必要性があるわ。フェラやパイズリだけじゃ、もう満足して貰えないと思うの」
「それで、性に対して百戦錬磨のミシェルさんには、何か妙案があるのでしょうか?」
ミシェルに対して、京が呆れ顔で皮肉る。全員会議の重要性はある程度までは認識しているが、ミシェルのテンションにはついていけない。
「アソコ、お口、胸と来たら、最後はお尻しか無いわ!」
ミシェルの叫びに一瞬場が静まり返る。そして、
「無理、無理」
「絶対嫌よ」
「出来ない、それは出来ない」
「嫌よ、そんなの」
ほぼ全員が口々に異を唱える。無言なのは楓ぐらいだ。よっぽどアナルセックスが嫌いなのか、恐いのか。
「何でよー。バージンをあげたんだから、お尻のバージンをあげるのも普通でしょ」
「お尻にバージンなんて無い!」
不満そうなミシェルに、雛菊が真っ赤になって反論する。
「じゃあ、唯様にお尻でセックスさせてって言われたら、どうするの?」
「そ、それは……」
雛菊が困ったように口ごもる。唯が愛らしい少年の顔で「お尻でして欲しいな」と言ったり、主らしく愛撫しつつ「お尻で今日はさせて貰うね」などと囁かれたら、絶対拒絶できないだろう。むしろ喜んで四つん這いになってしまう。
唯には喜んでは欲しいが、お尻でするのは嫌。唯ならアナルセックスでも気持ちいいだろうが、クセになってしまってアナル中毒になるのは避けたい。二律背
反に反対派の女性達は悩む。悪魔達との戦いでもこれほど悩まないだろう。恋人とのアナルセックスより軽んじられていると知ったら、宿敵の悪魔達もガックリ
するに違いない。
顔を突き合わせて夜のご奉仕について真剣に考える仲間達に完全に呆れながらも、早苗がおずおずと手を上げる。
「あのさ、さっきから聞いてて思ったんだけど……」
「何?」
「唯様の意見は聞いてみたの?」
肝心な部分を指摘されて、ミシェル達はしまったという表情をする。
「すっかり忘れていたわ……」
「おいおい。しっかりしてよ」
こんなことも気づかない程に考え込んでいた仲間に、早苗は苦笑するしかない。静香はそんな彼女を無言で見守っていた。
「というわけで、唯様。何かしてみたいプレイはありますか?」
全員を代表して芽衣が聞く。しばらく悪魔退治で忙しかったので、久々のベッドインということになったのだが、ベッドの上に乗ったと思ったら、芽衣はいき
なりとんでもない話題を切り出してきた。経緯を説明されても、唯は目を白黒させるしかない。よもやこんな話になるとは思ってはいなかったのだ。
「えっと、僕は普通でいいんだけど……」
下着姿の美女達に詰め寄られて、唯は作り笑いを浮かべる。これだけの人数に注視されると、ガーディアン達はかなりの迫力がある。美人ばかりなので、かえってそれが威圧を伴う。唯としては、セックスしてくれるだけで本当に満足なのだが。
「それでは困りますわ。我々は唯様のために奉仕するのが生きがいなのですから。何でもしますから、遠慮なく仰って下さい」
芽衣に真剣な顔で聞かれて、唯は弱ってしまう。キレて激怒しているときはともかく、中学生の唯にとってそれほどしたいプレイはない。逆に怒ったときは、とんでもないことをしそうになるが。
「うーん……それじゃ」
「はい」
「えっと、イクときに胸や顔にかけていい?」
唯は消え入りそうな声で希望を口にする。
「あのそれは……胸や顔に射精したいということですか?」
「う、うん。ダメかな? ダメなら仕方ないし……」
「いえ、一向に構いませんが……本当にそんなのでよろしいのですか?」
「一度やってみたかったんだ。でも、こんなこと頼むって、失礼だし」
顔を赤くしてモジモジしている唯に、ガーディアン達は顔を見合わせる。よく考えてみれば、中学生の唯がアブノーマルなプレイを要求するわけは無い。しかし彼女達はてっきりアナルプレイとかSM、コスプレ、レズプレイなどをさせられると思っていた
「まあ、それくらいなら」
「別に構わないわよ」
円と京が拍子抜けしたように力を抜く。ほぼ全員がほっとしている中、芽衣が居住まいを正して唯に向き合う。
「さて今日は誰から抱きますか?」
「うーん、それじゃ順番から言って円さんかな?」
「はいはーい。唯様、よろしくね」
円はベッドの上で正座すると、満面の笑顔でペコリと一礼する。それに合わせてポニーテールで纏めた髪が肩へと流れ落ちた。唯は両手を広げて円を腕の中に迎え入れ、頬にキスする。
「円さん、今日もかわいい」
「いやん。そんなこと言っては照れちゃいますよ」
唯の言葉一つで、円の股間からじわりと愛液が染み出す。頬をほんのり赤く染める円の後ろから手を伸ばし、少年は彼女の大きく実った胸へと手を伸ばす。
「あっ……んっ……あんっ」
手にとても収まらない巨大な胸を下から持ち上げ、唯はその感触を味わう。ガーディアンは全員が巨乳だが、一人一人が違った感触の胸をしている。円の胸も他とは違う感触で、唯には好みの胸の一つだった。
「あ……胸、いいです……ふあ、唯様……」
唯の指が胸を変形させる度に、円の体にじんわりと快感が広がる。彼がフロントホックを外して、直接胸を触るとますます気持ち良さが増す。乳首を摘まれ、指の腹で優しく挟まれると快感がピークへと達していく。
「あん、あふ……おっぱい、いいの……」
大きすぎる双乳を両手でこね回されると、円の息が自然と荒くなってくる。柔らかで程よい弾力がある胸に、唯はついつい力を入れてグリグリと苛めたくなってしまう。唯が揉めば揉めば揉むほど、円は顔を赤らめ喘ぎを漏らす。
「はぁはぁ……唯さまぁ。もっと触ってぇ」
「円さんのおねだり、かわいい」
「ひゃぁぁぁん。唯さまぁ……パンツ脱がして。染みになっちゃう」
唯の言葉に、円は軽い悲鳴をあげる。自分でわかるほど円のショーツはぐっしょりと濡れていた。染み出した愛液がデルタ地帯を湿らせている。近くに居た雛菊と楓がショーツに指をかけて太ももまで下ろすと、愛液がつつっと糸をひいてショーツから股間へと伸びる。
「やん、恥ずかしいです……」
「感じてくれて嬉しいよ」
「ああん……言わないで下さい」
雛菊と楓が円のショーツに両側から指をかけ、主のために脱がす。足首からオレンジのショーツが抜けると、円の秘部が露になった。唯は指先を円の陰唇に当てると、彼の指は力を入れなくてもするりと膣内へと入った。
「ふあ、ああっ……唯さまぁ」
指をクイッと曲げただけで、円の中から愛液がどろりと唯の手の平を濡らす。膣内はかなり熱く濡れており、体温で温められた分泌液が感じられる。凹凸がある円の膣壁を触ると、きゅっと膣が指を咥え込む。
「あ、ああっ、もう我慢できない。唯さまぁ、入れてぇ」
円が甘い吐息を吐きながら懇願する。ガーディアンの女達は唯が抱くたびに感度が上がっているようだ。円も例外ではなく、軽い愛撫だけで身体が疼いてしか
たない。唯は円のふとももを抱えて上げると、芽衣と京も脇の下から持ち上げて補助し、慎重に唯の男根の上へと円を移動する。ずるりと少年のペニスが背後か
ら円の中へと挿入された。
「ふあああああ、いいの! 唯さまが入ってるの!」
亀頭が奥深く入り、子宮口を触る感触に円が興奮して叫ぶ。芽衣が円のポニーテールを右肩へと流して唯の顔に当たらないようにすると、待っていたかのように円が腰を動かし始める。
「円さん、いい?」
「いいの! いいんです、とっても」
「円さんの声、かわいい声だね」
「やぁぁぁん、唯さまぁ」
耳元で囁かれるだけで、円は体温が一気に上がるような錯覚がする。胸を指が食い込むほど少年に掴まれ、揺すられるだけでどうしようもなく体が反応してしまうのだ。自重で深く食い込むペニスに、円は頭の先まで衝撃が走る気がする。
「唯さま、唯さまぁ……もっと突いて! 私を犯してー!」
あられもない台詞を叫びながらも、円は自分で自分を止められない。バックで貫かれ、上に突き上げられる度に獣のように叫んでしまう。円が出来るのは腰を揺すり、愛する主のペニスを体で感じるだけだ。
「凄い、奥まで……アソコの奥にズンズンって入ってくるの!」
「円さんのアソコ、いいよ」
「嬉しい! ひゃん、ああっ」
円の膣は喜びを伝えるようにキュンキュンとシャフトを締め上げ、唯に心地よさを伝える。既に彼は経験を一杯積んでいるので、円の痴態や膣の感触、喘ぎ声などをたっぷりと楽しむ。
「だめぇえ。もうイッちゃう、イッちゃいます! イキそうなのぉ!」
唯よりもずっと先に円に限界が来る。切羽詰った声を出しながら、腰を動かすペースを上げる。締まった膣はひだでカリ首を引っ掛け、貪るように擦り立てる。溢れ出た愛液によって膣内がグチャグチャと湿った音を盛大にたてる。
「好きだよ、円さん。イってもいいよ」
「ふあああああ、唯さまぁぁぁぁ! イクゥゥゥゥゥ!」
唯の声に押されて、円の快感が一気に頂点へと押しやられる。ぜん動する膣壁を擦りながら唯は無理やり膣からペニスを抜く。唯に押された形で円がベッドの上へと倒れると、唯は彼女を跨いだ。
「出すよ!」
びゅるびゅる、びゅっびゅっ、びゅく
ペニスの先から円の顔を目掛けて精液が飛び出す。手でシャフトを押さえ、跳ね上がりそうなペニスを調整して余すところなく唯は円の顔に射精した。
「あ、熱い……唯さまの熱い」
勢いが弱まり、首から胸へと白濁液が飛んでようやく射精が止まる。
「はぁ……」
射精の快感が治まって一息つくと、唯は少し余裕を取り戻した。
「うわっ!」
一度射精して冷静になった頭で唯が見ると、円は凄いことになっていた。今日初めての濃い精子で顔はべっとりと汚されており、胸にも垂れた精液が液溜まりを作っている。あまりにも一杯かけられたので、円は目を開けることも出来ないようだった。
「唯様、凄い」
「何だか、とんでもない量出してません?」
素直に感心している楓とは反対に、ミシェルはかなり呆れている。まだ幼い雰囲気の少年の何処にこんな量の精液があったのだか。
「まったく出しすぎよ」
「あら、私は男として素敵だと思いますわ」
射精が終わったペニスを両脇から京と芽衣が口付ける。舌で掃くように円の愛液と唯のカウパーを舐め取り、最後に二人が交互に尿道に残った精子を吸い出す。
「ありがとう、二人とも」
「別に礼なんて要らないわよ」
「お礼を言われるほどのことではありませんわ」
京と芽衣の献身的な奉仕に、唯は赤くなる。やはりまだ大人の美女達にこんなに優しくしてもらうのに慣れてないようだ。
「唯さまのたっぷり……嬉しい……」
絶頂の余韻に浸っている円は、精子を二本指で掬うと薄いピンクの唇へと運ぶ。苦くてしょっぱい味が口に広がるが、唯のものだと思うと心が温かくなる。唯の精子だから口に含めるのだ。
「美味しい……」
「どれどれ」
薄く微笑む円の顔を、ミシェルが舌を伸ばしてぺロリと舐め上げる。
「ちょっとミシェル! 何やってるのよ!」
「ケチケチ言わないでさ、少し分けてよ。うーん、濃くて美味」
「そういうことじゃなくって、人の顔を舐めないでよ。舐めていいのは、唯様だけなんだから……って、楓も舐めるんじゃない!」
押し倒されて仲間二人にペロペロと舐められる円がジタバタと暴れる。やはり同性に顔を舐められるのは抵抗があるようだ。
「唯様、次はいかがなされます?」
「じゃあ、ミシェルさんで」
芽衣の質問に、唯は迷わず指名する。
「はいはーい。唯様、たっぷりとご奉仕しますね」
嬉しそうなミシェルが唯の元へと膝立ちで素早く寄ってくる。
「ミシェルに任せて下さいね」
金髪美女は無邪気に笑ってみせると、唯のペニスを口に含む。
「ミシェルさん!?」
ミシェルは戸惑う唯の反応を楽しむように口に含んだ亀頭を舐める。舌先が絡みつき、唯の先端は身体の奥へと快感のパルスを送ってくる。たっぷりと唾液を絡み付けると、シャフトの裏スジを舌で擦り上げた。
「ふふっ、唯様。楽しんで下さいね。天国に連れて行ってあげますわ」
「ああっ」
再びペニスを口に含むと、ミシェルは上下に頭を動かしシャフトを扱き上げ始める。舐められるより口で扱かれる方が唯の好みだとミシェルは見抜いていた。口に溜まった唾液がペニスの先を温めながら、激しく男根を唇が往復する。
「ううっ……」
ミシェルの巧みなフェラチオに唯が声を漏らす。イキそうになるのを堪える唯の声色に、ミシェルは妖しく、それでいて嬉しそうに笑う。我慢出来なくなったのか自らのショーツに手を突っ込み、ミシェルは空いている二本指で自分の膣を慰め始める。
「で、出ちゃう……ミシェルさん、だめ!」
唯の切羽詰った声を無視して、変わらぬペースでミシェルはペニスを柔らかい唇で扱く。紅いルージュに染まった唇が何度も肉のシャフトを往復する。
「あうっ、出る!」
唯がイクとほぼ同時にミシェルは素早くペニスを口から解放した。
びゅっ、びゅく、びゅるる、びゅっ
唯の盛大な射精をミシェルは顔で受け止める。
「あはっ、唯様の凄い」
上手く握った陰茎を調節して、ミシェルは顔に満遍なく精子を受ける。片目だけを避けて白濁液を被り、精液の一部は金髪へと飛び散って白く汚す。その顔はまるでザーメンでパックをしたようだ。
精液で汚されて妖艶に笑う姿に興奮したのか、唯はミシェルの体をベッドへと押し倒す。
「ミシェルさん!」
「あん! 唯様、凄い」
少し乱暴にショーツを脱がされ、圧し掛かる唯にミシェルは嬉しさを覚える。自分のフェラでここまで興奮してくれたのだから、嬉しいのだ。
亀頭を陰唇に当てられると、ミシェルはブイの字に指でぱっくりと広げる。既に充分準備が整った膣はズブリとペニスを飲み込んだ。
「ああぁん、唯さまぁ!」
「ミシェルさん、色っぽくて……素敵だよ」
「やぁぁぁん。唯さま、嬉しいです! 唯さまのおちんちん気持ちいいの」
唯の力がこもった言霊に感じて、ミシェルが心底嬉しそうな嬌声をあげる。唯に甘い言葉をかけられながら、中に挿入されるのがミシェルにとっては一番のお気に入りだった。もう他の人間とはセックスできない。あまりにも快感の尺度が違いすぎるのだ。
「あっ、あっ、唯さま、唯さま……もっと突いて、気持ちいいの」
ペニスがドンドンと膣の行き止りを叩くたびに、ミシェルの心中で最高に気持ちいい快楽の火花が弾ける。セックス慣れしているのに、唯の囁きとオチンチン
だけでこうまで自分を忘れてしまう。括約筋を自らの意思で締め付け、擦りつけられるおちんちんの摩擦を味わって悶える。
「あんっ、はふっ……んっ、あむっ」
手で顔についた精液を取り、ペロペロとミシェルは手の平を舐め上げる。若くて苦い精液の味が、更にミシェルの体を熱くしていく。自分の痴態に金髪の美女は子宮が熱く疼いてしまう。
「ふはっ、唯さまの美味しいです……あむっ、んんっ! ああっ、唯さまのオチンチン凄いっ!」
精液を両手で味わう痴態を晒すミシェルに、唯も堪らなく興奮していく。おまけにミシェルは自在に膣を締めたり緩めたりして、緩急をつけて唯の男根を膣全
体で包む。気を緩めると唯でも一気にイってしまいそうだ。ミシェルの中をまだ楽しみたかったが、唯は外に出すことを考慮して強硬手段を取る。
「ミシェルさん、好き。大好き……とっても好きだよ」
「ひゃあああああ、ゆ、唯さま! そ、そんなに言われたら……ああっ!」
唯の力をたっぷりと含んだ甘い言葉に、ミシェルの体がビクンと跳ね上がる。脳の回路が焼ききれそうなくらいの快感に、その身を壊されそうになってしまう。女神のようなプロポーションのミシェルの体がガクガクと揺れ動く。
「い、イクイクイクイクッ、ダメッ、あ、頭が……ひあっ!」
事切れる寸前の足掻きのように最後に一回、ミシェルの体がビクンと大きく反る。それを見て唯は恐ろしく締め付けるミシェルの中からペニスを抜き取り、片膝立ちでミシェルを跨ぐ。
ビクッ、ビュッ、ビュル、ビュッ
ドロドロとした白い液体がミシェルの巨大な胸に降りかかった。尿道から飛び出した精子は乳首を白く染め、胸の谷間などを汚して、胸全体を汚す。液溜まり
ができるほどの精液をぶっかけて、ようやくペニスは射精を終えた。三度目なのに常人より明らかに多い量を出す自分に、唯は我ながら呆れてしまう。
顔と胸が精液にまみれてピクピクっと軽く痙攣しているミシェルの姿に誘われて、唯はついついもう一回彼女の中に入れてしまいたくなる。
「たっぷり出したね、唯君」
慈しむように微笑みながら、由佳が唯の股間に顔を近づける。そしてそのまま口の奥へとペニスを入れて、唇でシャフトについたミシェルの汚れを拭き取った。
「次、由佳さんでいい?」
「もっちろーん。お姉さんをたっぷり犯してね」
ウィンクする由佳の腕を取り、唯は彼女を後ろに向かせる。
「あんっ、バックがいいの? いいよ」
ピンク色のフリルがついたブラジャーのフックを外して由佳の豊満すぎる胸を露にすると、唯は乳首を手の平で包みながら揉み始める。
「ああっ、あふっ……ひゃん、おっぱい気持ちいいよ」
胸を揉まれるだけで条件反射のように、由佳の子宮がジーンと甘い痺れを感じてしまう。自分でも愛液が漏れ出るのがわかるが、止めることなどとても出来ない。
「やぁん、お姉さん感じちゃう! 唯くんみたいな男の子の手で感じちゃう!」
餅のように柔らかな巨大な胸は唯の手に合わせて、自在に形を変える。これだけ柔らかいのに、由佳の乳は垂れる様子が全く無いのは驚異的だった。硬く尖った乳首が手の平に擦れる度に、年上の美女は幼い少女のように喘ぎ声をあげる。
「おっぱい、いいの……唯くん、入れて。お姉さんのオマンコ可愛がって!」
胸から一旦手を離し、唯は由佳のショーツを膝までずり下ろす。そして、そのまま太股と股間の間へとペニスを突き入れる。
「やっ、ああん……ゆ、唯くん……こ、擦れるの」
ずんずんと股間の間に男根を挟み、唯が腰を振る。由佳の程よく肉がついた太ももの感触が気持ちいい。膣内へと挿入するのとはまた違う感触だった。唯の亀頭の先が薄く茂ったアンダーヘアーを通って、陰毛に擦られる。
由佳はクリトリスと陰唇を擦られる快感と、入れて貰っていないというもどかしさに悶える。気持ちいいのでこのままでもいいと思うのだが、やはり本音はペニスで膣内を犯して欲しいのだ。
「唯くん、入れて。入れて頂戴」
「何を?」
「い、意地悪! オチンチン、アソコに入れて。お姉さんのアソコに入れて」
由佳の恥も外聞も無い叫びに、唯はペニスを抜いて素股を止める。そして、そのまま膣内へと亀頭を突っ込んだ。
「ああん、唯くん」
「意地悪してごめんね。由佳さんが可愛かったから……」
「あん、ふあっ、はふっ、ひゃん……ゆ、許しちゃう。唯くんなら許しちゃう!」
バックからの挿入に、由佳は手を突いて形のいいヒップを持ち上げて奥までペニスを誘う。それに呼応したかのように唯が一定のペースで腰を動かし始めた。肉棒が由佳の柔らかな媚肉を抉り、激しく擦りたてる。
「ふあ、あ、あっ、ああっ、あんっ」
尻に腰がぶつかる度に、パンパンと乾いた小気味いい音が広い室内に響く。バックからで奥深くにペニスが進入し、子宮口を何度もノックする。由佳の大好き
な感触に、何も考えずに彼女はひたすら喘ぐ。コリコリとした子宮の入り口を突かれる度に内蔵まで振動が伝わって、甘い声が出て仕方ない。硬い子宮口の感触
を肉棒の先端で感じ、唯の息もあがってくる。
「由佳さん、ちょっとごめん」
「あ、ああん、ふあ……えっ?」
ひたすら膣で肉を挟んで快感を貪っていた由佳は、唯の突然の謝罪にもすぐには反応できない。唯は由佳の両腕を掴んで引っ張ると、体重をかけて彼女を前のめりに押し倒す。唯に手首を掴まれ身動きの取れない由佳の身体を引っ張って、少年は彼女の体を動かす。
「わぷっ……やぁん」
由佳の顔面がミシェルの胸に突っ込む。精液の池が出来ていた大きな胸の谷に顔がちょうどはまり、由佳の顔が精子まみれになる。
「ゆ、唯くん……ひどーい」
「ごめん。許してね」
「あん、ふあっ、ひゃあ……ずるい、ああん、ずるいよー」
押し倒した状態で唯が腰を再び振り始める。体重がかかっているうえ、力強く突き上げられる感触に由佳はまたも快楽へとずぶずぶと沈んでいく。胎内深くまで伝わる振動に頭がボーっとしてくる。
「唯くんの精液……精液……あむっ、んんっ」
ペロペロとミシェルの白く染まった肌を舐め、由佳は精液を口へと運ぶ。あまり美味しいとは言えない味も、唯のだと思えば何度も何度も欲しくなってしまう。
「あむっ……あん、あふ……ん、んん、美味しい……いいの、唯くんの精子もオチンチンも!」
精子を舐めているだけなのに、由佳は普段より唯のペニスが気持ち良く感じる。異常なシチュエーションに興奮していた。口をベトベトにしながら、由佳は一心不乱にミシェルの柔肌から白濁液を舐め続けた。
「ああん、唯くん突いて。私にも精子かけて!」
「あら、随分と良さそうね」
何時の間にか軽い気絶から復活したミシェルが由佳に声をかける。胸元でくすぐったい感触がしたので、目を開けてみたら由佳が舐めているとはミシェルも思わなかった。由佳と目が合うと、彼女はにっこりと笑う。
「え、えっと、これは……あんっ……その……ふあっ」
「唯様の精子が欲しかったのよね。ふふふ、じゃあどうぞ」
「わぷっ」
ミシェルが巨大な胸の双球で由佳の顔を挟みこむ。圧力で行き場を失った精液が由佳の顔全体を汚す。
「う、ううっ、うぐっ、あふっ」
ミシェルの胸の圧迫に由佳は酸欠気味だ。むっと鼻につく雄を感じさせる精液の匂いと、普段とは違うシチュエーションに由佳の体が意思とは別に急激に高まっていく。
「むごむご、むぐっ……う、ううううぅ、うっ、あっ、うぐっ!」
ミシェルの胸の中で由佳の体がビクビクっと痙攣した。由佳が絶頂に達するタイミングを計れなかった唯は慌てて腰を振りたてて自分もイこうとする。
「あぐっ、うぐっ、ふあ、あう、あう」
唯の猛烈なピストンに、二度三度と由佳はイク。何度も自分を襲う強烈なエクスタシーに、由佳は体がバラバラになると錯覚してしまう。一度だけでは終わらず、何度も感じる絶頂は由佳にとって最高のご褒美だった。
「ぷはぁ……あああああっ! ひやあああああ」
ミシェルが胸から由佳を解放すると、由佳は大声で叫んでしまう。そしてそれが断末魔であったかのようにぐったりとミシェルの胸に倒れ込む。
「由佳さん、ごめん」
びゅる、びゅしゅっ、びゅっびゅっびゅっ
膣から引き抜いたペニスを唯は由佳の顔面へと向ける。盛大に飛び出た精液は狙いを逸れて、顔だけでは無く由佳の髪にもたっぷりとかかってしまう。もう何度も出しているのに一向に勢いの落ちない射精は、凄まじい勢いでコントロールが難しかった。
「あらあら。唯様、髪に精液がかかると、落とすの大変なんですよ」
「ど、どうしよう」
射精の余韻収まらぬうちにミシェルに脅され、唯はオロオロと慌ててしまう。黒髪にかかった白い精液は色のコントラストが映えていて唯は非常に興奮したのだが、そう言われると酷い罪悪感があった。
「ふふふ、気にしないで下さい。上手く落としますから、好きなだけかけちゃって下さい」
ペロリと由佳の頭部についた精液をミシェルが舐める。そして自分の金髪を唯のペニスに絡めて、刺激する。顔、胸以外に髪にかけるという刺激を覚えて、唯は更に興奮してしまう。
「楓さん!」
「唯さま……犯して。顔にザーメン一杯かけて」
唯は楓を力任せに思いっきり押し倒してしまう。楓は痛む体も気にならないように、嬉しそうに唯を受け止めた。
「凄い……」
静香が自分にしか聞こえない声で呟く。先ほどからこの言葉しか出てこなかった。
主に奉仕を行う夜伽の部屋。巨大なベッドの上で行われる痴態を静香はドアの隙間から覗いていた。
「唯さま……何て凄いの」
かれこれ三時間近く見ているのだが、唯のセックスは一向に終わろうとしない。
「ひゃあ、ああっ、ふあっ、唯さまぁ! もっと、もっと!」
今は雛菊が唯の体の上で髪を振り乱して叫んでいる。普段は厳格な雛菊とは思えないほどの乱れっぷりだ。顔全体、特に唇の周りを精液でベタベタにした身体で、あられもない叫びを上げ続けている。
「い、イキます。唯さまッ! イク、イク、イク……かけて、かけてーッ!」
絶頂に達したのか、雛菊が歓喜の叫びをあげる。唯が雛菊をどかすと、彼女はだらしなく口を開けて唯の射精を顔面に受けた。既に一回精液を受けた顔はますます液体で汚れてしまう。髪にも一杯かかっているのに、雛菊は全く気にする様子は無い。
「ああっ、凄い……凄いの」
仲間達の痴態と唯の性交に興奮したのか、静香の股間は濡れていた。パジャマの布が傍目にもわかるほど濡れており、座り込んだ床が湿っている。服の上から
触って、もう既に三回ほど軽くイってしまっていた。胸と股間を触るだけのオナニーなのに、止められないほど気持ちいい。
ドアの隙間から見えている唯は、次に京を選んで抱くみたいだった。京は普段の冷徹な様子など微塵も見せず、甘えるように唯に抱きついている。
「はあっ……唯さま……何て凄いの」
「お姉様、何やってるんです?」
呆然とセックスを見ていた静香は、突然かけられた言葉に死ぬほど驚いた。
「あっああ……もごもご」
「しーっ。静かにしないと」
驚愕の叫びをあげそうになった静香の口を、早苗が瞬間的に片手で塞ぐ。幸いにも軽く漏れた声は京の喘ぎ声に紛れて部屋の中には気づかれていないようだった。
「早苗……どうしてここに?」
「あのですね、お姉様。出て行ったきり、三時間も帰って来なかったら、それは探しに来ますよ」
早苗は静香の言葉に額を押さえる。長い付き合いで頭が切れる人物と知っているが、静香はたまに猛烈に鈍いときがある。
「ご、ごめんなさい!」
覗きをしていたことを見られたことに静香は、今更ながら後悔の念が沸き上がってきた。何より他人のセックスで自慰していたなど、恋人への裏切り同然だろ
う。自分に対する罪の意識を感じた静香はそれに押し潰され始める。思わずパニックになって、見目麗しい美女は涙を流し始めてしまう。そんな彼女を恋人の早
苗はにっこりと励ます。
「大丈夫大丈夫、怒ってませんから。それより、部屋へ戻りましょう」
「うん、そうね……」
「落ち着けば、きっと大丈夫ですからね」
早苗は静香の肩を優しく抱くと、ゆっくりと立ち上がらせる。ちらりと部屋の中を覗いてから、早苗は静香を連れて部屋へと戻っていった。
「麻生、今日は何だか機嫌良くないか?」
「そうかな? うーん、そうかもしれない」
放課後、竜太に声をかけられて唯は機嫌良く頷く。竜太に指摘されるまで気づかなかったが、確かに唯は機嫌が良かった。
昨晩は今まで望んでいた願望が叶ったのだ。嬉しくないわけはない。芽衣達の顔面や胸にかけるのは、中に出すのとまた違う興奮を唯に与えてくれた。精液ま
みれで汚れる美女達を見て、我を忘れてひたすらセックスに没頭してしまった。唯にしてみれば珍しい。それで今朝から何となく気分が高揚しているのだ。
ちなみに精液まみれにされた美女達の方とは言えば、今朝は大変な目にあった。何度も何度も唯に求められたために、朝は体が重くて中々ベッドから離れられ
ない。その上こびりついた精液を落とすのに手間がかなりかかる。シャワーを浴びるのに随分と時間を取られたために、ほとんどの人間が危うく遅刻しそうに
なってしまった。雛菊、ミシェルは職員会議に間に合いそうもなかったため、円の影を使った跳躍で送ってもらったくらいだ。今日は仕事が無かった京と楓は、
あまりの疲労に精液漬けのままになった体で、昼まで眠り込んでいたらしい。
それでも今頃は、昨日の激しいプレイを思い出して、各美女は嬉しそうに悶えているに違いない。
「ふーん、何があったんだ?」
「いや、何でもないよ」
「何か怪しいなー」
唯の満面の笑顔に、可奈も訝しげに彼を見る。だが唯は余裕で受け流す。
「想像に任せるよ」
「もしかして、京さんやミシェルさんと何かあったとか!?」
「そうなのか、麻生!?」
慎吾の推測に竜太も目の色を変える。
「どうだろうね? 秘密だよ」
いつもは顔を真っ赤にして否定する唯が、ふふんと鼻で笑っている。これには仲のいいグループの四人も顔を見合わせるしかない。
幾ら聞いても何も教えてくれない唯に、四人は問い詰めることを諦める。既に大半の生徒は部活に出るか下校しており、唯達がいる教室は閑散としていた。い
つものように支度を整え、五人全員で校舎を出る。今日は何処に行こうか、などと話しながら校門の外に出た五人だが、そこで足が止まった。
校門の外ではブレザー姿の制服に身を包んだ少女が立っていた。一目で誰かを待っているのがわかる。
「あれ、誰だろう?」
「彼氏待ちでしょうか……高校生ですよね」
「それにしても、おっぱいでかいな」
「……菊池君、そればっかりね」
色々と推測している級友達だが、唯には相手が誰だか判っていた。
「早苗さん、どうしたの?」
「あ、唯君。待ってたよ」
唯が声をかけると、キョロキョロしていた早苗は彼に向かってくる。何処かで同じシチュエーションがあったなと唯は思い出す。まるでデジャブだ。
「ちょっと話があって。少しいいかな?」
「ええ、構いませんよ」
早苗は田舎の高校から、こちらの高校に既に転校していた。転校したために以前のセーラー服ではなく、学校指定のブレザーへと着替えている。きつね色のブレザーは快活そうに見える早苗にはよく似合っていた。
唯の知り合いらしい新たな美少女に、他の四人は思わず固まっていたが、いち早く可奈が再起動する。
「麻生君、この人誰?」
「えっと、芽衣さんのところで一緒に住んでる早苗さん……ごめんね、ちょっと行かなくちゃいけないから。早苗さん、行こう」
早苗の手を引っ張り、唯は友人達を置いてそそくさと行ってしまう。あまりにもそれがスムーズなので、四人は声をかける暇も無い。
「ねえ、あれって……」
「彼女ですかね?」
驚いている可奈に、このえが言葉を繋ぐ。竜太と慎吾は悔しそうにぐっと拳を握る。
「な、何でだー。何で麻生ばっかりがあんなに美女に恵まれるんだー」
「何であんなにおっぱいの大きい人にモテるんだよ」
それに可奈が追い討ちをかけるように、
「一緒に住んでるって言ってたわよね」
「神様は不公平だー」
明日追及せねばと考えている可奈とこのえとは別に、竜太と慎吾はひたすら嘆くしかなかった。
早苗は帰宅ルートから少し外れ、駅近くの喫茶店に唯を連れ込んだ。有名な外資系のチェーン店だ。可奈がここの飲み物が好きなので、唯も何度か足を運んだことがある。
アイスモカを二つ買い、早苗と唯は二人用の席に向かい合って座る。
「それで話って何です? 何だか深刻そうな気がしますけど」
「うーん、確かにちょっと深刻かもしれないけど……気を楽にして聞いてくれる」
早苗はかなり悩んでいるような表情を唯に見せている。だが、すぐに話を切り出す。
「実は静香お姉さまのことなんだけど」
「静香さんですか?」
「実は唯君……いや、唯様の……その」
「あ、唯君でも構いませんよ」
「じゃあ、唯君って呼ぶね。その、唯君の昨日のセックスを見ちゃったらしいの」
思いも寄らなかった相談に、アイスモカに口をつけようとしていた唯の動きが止まる。
「み、見ちゃったんですか?」
「うん。勝手な覗き見だから、唯君には責任は無いわけだけど」
「それで、その……どうしたんですか? ショックだったとか」
おずおずと唯が尋ねる。何人もの美女をはべらせてセックスを楽しんでいる彼は、はたから見れば醜いに違いないと思っている。
(おまけに昨日は有り得ないくらいしちゃったからなあ)
夜半から明け方近くまで、ずっと女性を抱いていたのだ。言うまでもなくやり過ぎに違いない。性欲の権化、怪物と呼ばれても仕方なかった。
唯が落ち込んでいるのを察して、早苗は少し言葉を選んで返事する。
「いや、そんな酷いショックは受けてないよ。ただ、ちょっと影響があったというか……」
「影響?」
「静香お姉さまって、私と恋人なのは知ってるよね」
「ええ」
「だから、男の人をあまり知らないの。性的な意味で。それで昨日のエッチを見てて、ちょっと興奮しちゃったの」
「え、そうなんですか?」
唯は意外そうな顔をする。レズビアンの静香が自分達の行為を見て、淫らな気持ちになるとは思えなかった。ハーレムとは言え、男と女の性交なのだ。
「芽衣さん達とか女性を見て興奮したんですか?」
「いや、違うの。唯君を見て興奮したんだよ」
早苗の言葉に唯は一瞬耳を疑ったが、彼女の顔は真剣そのものだ。あの大人しく清楚に見える静香が乱れるなどとは信じられなかった。
「な、何でです?」
「多分だけど……唯君って主が使える命令以外に不思議な力あるでしょ。あの倉庫で私達を助けてくれたときにも使ってた言霊の力とか。その不思議な力が作用したのかもしれない」
「そうですか……」
確かに唯にはガーディアン達の性的快楽を高める言葉や声を使える。芽衣達への囁きが、覗き見していた静香に聞こえたのかもしれない。同じガーディアンなら、はたから見ていた静香にも作用する可能性は否定できなかった。
「そこで、ここからが相談なんだけど」
「はい。何でしょう?」
「静香お姉さまを抱いてくれない?」
「……えーっ!?」
早苗の唐突なお願いに、唯はつい大声をあげてしまう。慌てて店内を見回すと、多くの客がこちらを見ている。だが唯と視線が合うと、目を逸らしていく。
店内の関心が引いた頃に唯は再び早苗に向き直る。
「ど、ど、どうしたんですか、急に」
「静香お姉さまって、あの通り自分の意見をあまり言わないでしょ。だから内心、唯君とエッチしてみたいって思っていても口に出せないと思うの。それにボクに気を使うのは当たり前だし」
「でも、早苗さんはいいんですか?」
「ボク? ボクは全然平気だよ」
「えー?」
ずずっとアイスモカを啜る早苗に、唯は疑わしそうに彼女を見る。
「言いたいことはわかるよ。恋人なのに、他の男に彼女が抱かれていいのかって」
「はい」
「でもさ、千年……いや、千二百年近く寄り添ってきたわけでしょ。静香お姉さまが、多少浮気するのは仕方ないと思うんだ。私とばかり居て、ほとんど男を知らないわけだし」
しみじみと言う早苗に、唯は理解したような気がした。長い年月を経て、愛情を育んできたからこそ、恋人のためを思ってこういう相談をしたのだろう。彼女の深い瞳の奥にもそれは表れている。その目は膨大な時間を過ごしてきた者しかできない目だ。
「それに唯君みたいなかわいい男の子なら、お姉さまを託してもいいかなって」
「もう、からかわないで下さいよ」
「だって他の主とかより百倍マシだから。自信持っていいよ」
「わかりましたよ。おだてなくても引き受けますから……但し、静香さんが同意したらですよ」
「うん、わかった。頼んだよ」
照れたようにアイスモカをストローで啜る唯を、早苗は面白そうに肘をついて見つめる。会ってから日も浅いので、唯に対して色々と興味があるのだ。こうやってゆっくり二人で話したことも初めてだ。
「もし上手く静香お姉さまを抱いてくれたら、ボクも抱かせてあげようか?」
「う……げほっげほっ。いきなり変なこと言わないで下さいよ」
「ごめんごめん。でも、別にボクは構わないし」
気管に飲み物が入って、えずく唯に苦笑して早苗は応える。その顔は何処までが本気で何処までが冗談なのか、唯のような少年にはわからなかった。
「唯君、何か食べる? デザート代わりに」
リビングに設けられたソファの背もたれ越しに、由佳が唯の背中に胸を押し付ける。
夕食後の一服。唯がほぼ習慣的に見ているテレビ番組が巨大なスクリーンに映っている。リビングには早苗と静香を除いたガーディアン達が揃っていた。
「いや、別にいいです。お腹一杯ですから」
「そう? 何か欲しくなったら言ってね」
由佳はそのまま唯の背中に体重をかけてきて、動くけはいが無い。重くは無いのだが、柔らかな胸が気になってテレビどころではない。おまけに、
「唯様……」
彼の右腕には雛菊が絡みついている。普段なら絶対にやらないことだが、珍しく雛菊が積極的に唯にアプローチをかけている。僅かに蒸気した顔と潤んだ瞳が何とも色っぽい。
そして反対側には円がピッタリと唯にくっついている。
「唯様ってこういう番組が好きなんですか?」
コーヒーを飲みながらテレビを観賞して、円は自然な様子を装っている。だがテーブルに手を伸ばしたりするときに、さり気なく胸を当てたり、膝を触ったりするなど、上手く唯にアピールしていた。
更にはカーペットに座った京と楓が、その背中を唯の膝にもたれかけている。美女をはべらせて、巨大なソファに座る姿は何処かの王侯貴族みたいだ。しかし普段なら、ここまで彼女達も唯にはベタベタしてこない。嫌な気分ではないが、何かあったのかと疑問に思ってしまう。
そうこうしているうちに見ていた番組が終わってしまう。
「それじゃ、一旦部屋に戻りますね」
唯は由佳達を少し離して、立ち上がる。だが二歩も行かないうちに、芽衣に捕まってしまう。すらりとした長身である彼女の腕に体が抱き締められる。
「唯様、今晩はお時間ありますか? 昨日の夜が忘れられなくて」
「えっと……」
見れば全員がこちらを注視している。それぞれが淫らな雰囲気を醸し出しており、抱いて欲しいというのが一目瞭然だ。
朝でこそ疲れでぐったりしていた芽衣達だったが、時間が経つにつれて逆に活力が沸いてきていた。激しいセックスが良い刺激になり、ストレスなどが全て吹き飛んだからか。
現に各自がかなり機嫌よく今日一日を過ごしていた。普段は部下に厳しい芽衣と由佳が鼻歌まじりで仕事などしていたので、社員達はかなり不思議がったりし
たものだ。ミシェルと雛菊は学校でも自然と色気が滲み出て、教職員や生徒をかなり驚かせたりもした。特に普段から妖艶な香りがするミシェルなどは凄まじ
く、彼女の授業を受けた男子生徒は気の毒としか言えない。
追い討ちをかけるように芽衣の反対側から楓が唯の細身の体に抱きつく。
「唯様、抱いて。今晩もいっぱいセックスして、ザーメンかけて下さい」
楓は歯に衣を着せぬ言い方で唯を誘惑する。前後から柔らかな胸に挟まれ、それだけでもう押し倒してしまいそうな衝動にかられる。その誘惑に唯は普段なら乗ってしまうところなのだが、
「ごめん。今日は用事があるから、また明日でいい?」
思わぬ拒否に全員が固まっている間に、唯はそそくさとリビングを出て行く。後に残されたのは欲求不満の美人の従者達だ。
「ゆ、唯様のいけずー!」
「な、何よ。もう一晩くらい抱いてくれてもいいのに」
「やっぱり睾丸の精子が空っぽになったのかしら?」
「ちょっと楓、ストレートすぎるわよ」
「滋養強壮剤をもっと晩御飯に混ぜるべきだったかしら」
「いつの間にそんな物を仕込んでたのよ……」
「芽衣さん達には悪いことをしたな」
かなり楽しみにしていたと思われる芽衣達の様子を思い出しつつ、唯は廊下を歩いていく。おまけに静香とセックスするために断ったのだから、ますます罪悪
感が湧き上がってしまう。しかし、一度早苗と約束したのだから引くわけにもいかない。大事な約束なのだ。唯は意を決して早苗と静香に割り当てられた部屋の
前に立ってノックする。
「唯君?」
ノックしてすぐに中から早苗の反応がドア越しに返ってくる。
「はい、そうです」
「どうぞ、入って」
「じゃあ、失礼します」
ドアを開けた唯の目にとんでもない光景が飛び込んできた。ベッドの上に早苗と静香が全裸で乗っている。それだけではなく、静香はM字にストッキングで膝
を縛られて足を広げられ、早苗が背後から彼女の胸と股間を弄っている。縛られた静香は腕を背後に拘束され、口にも猿ぐつわもはめられている。
「静香さん!?」
「ん、んぐ、んんっ」
唯の呆然とした視線に、静香がくぐもった声をあげる。顔を必死に唯から背けようと努力するが、広げられた股間は彼に晒されたままだ。指で膣を掻き混ぜられた静香の陰唇はパックリと唯の前に開いていた。静香の顔は驚きと羞恥で真っ赤に染まっている。
「早苗さん! これはどういうことですか?」
「あれ、何か気になる?」
「無理やりしないって約束だったじゃないですか」
とぼける早苗に、ドアを閉めると唯はきつい顔をしながらつかつかと歩み寄る。
「無理やりじゃないよ。ちゃんと承諾は取ってるから」
「本当ですか!?」
「……半ば強引にだけど」
「早苗さん!」
唯は静香の猿ぐつわを掴むと、下にずりおろして彼女の口を自由にする。
「あ、ありがとうございます、唯様」
「静香さんにこんなことしちゃダメじゃないですか、早苗さん」
「そう怒らないでよ、だって静香お姉さまだってそれを望んでいるんだから」
早苗は静香の体を背後からぎゅっと抱き締める。
「お姉さま、言って下さい。唯様に抱かれたいって」
「そ、そんな……私は……」
「嫌ならそう言ってもいいんですよ。ボクは強制しませんし」
静香は唯から目を逸らして無言を貫く。最初はさっきのことに戸惑っているのかと思っていた唯も、静香が一、二分待っても嫌だと言わないので、本当に嫌がっているわけではないのに気づく。
「静香さん?」
「唯様、抱いてあげて下さい。これ以上、女性に言わせるのはヤボですよ」
ここまで来たら唯には選択肢は無い。服を脱ぎ捨てると、静香と早苗が待つベッドの上へと乗っかる。
「静香さん……」
「唯様……」
唯が静香の足を縛るストッキングを解き、早苗も恋人の腕を自由にする。
「楽にして下さいね」
「はい」
「静香さん……とっても綺麗ですよ」
「ありがとうございま……ふあっ!」
唯の囁きで静香の体がビクリと震える。言葉だけなのに脳内を強烈な快楽が貫き、体が一気に熱くなっていく。唯の小さめな手が大きな胸を掴んだだけで、静香の全身をビリビリとした感覚が広がる。
「あ、ああっ、唯様! な、何です、これ?」
「ん、僕にはこういう力があるみたい。静香さん達を気持ち良くさせる力が」
「あぁん、ひあっ、あぁん」
胸を優しく労わるように揉まれているだけなのに、静香は身悶えしてしまう。あまりにも快感が激しすぎるのだ。胸全体が敏感な器官になってしまったよう
で、勃った乳首が手の平の中で押しつぶされる度に静香はあられもない声をあげてしまう。こんなに凄い愛撫は早苗にもして貰ったことは無い。
「静香お姉さま、凄い……」
そっと陰唇を触っている早苗の指が見る見るうちに愛液で濡れていく。こんな静香を早苗は見たことが無い。あまりにも多い分泌液に、ベッドのシーツに染みが広がっていく。唯に胸を揉まれているだけで大きな嬌声をあげている恋人に、早苗も思った以上にドキドキする。
「唯さまぁ……わ、私は……もう……」
「静香さん、素敵ですよ」
「ひゃぁぁぁぁああ、これ以上はダメぇぇぇぇ」
あまりにも痛烈な快感に、静香の体がガクガクと痙攣を始める。
「お姉さま、良いでしょう。唯様に抱かれて」
「い、言わないで早苗!」
「私も気持ち良くしてあげますね」
「だ、だめよ、ひゃん、だめぇぇ! あそこが、あそこが……」
早苗の中指が膣の入り口に入ると、どぷりと中に溜まっていた愛液が押し出される。折り曲げられた指が膣壁を擦るたびに、静香の目の前を火花が飛ぶ。唯の言霊一つで、早苗のヴァギナに対する責めも信じられないほどの感覚を生み出していた。
「ひふっ、だめ、だめっ、早苗ぇ……ゆ、唯さま、見ないで、で、出ちゃいます! きゃあっ!」
静香の股間からブシュッと透明な液体が迸る。あまりの快感に体が反応して潮を吹いたのだ。
「凄い」
「やめ、早苗、やめて!」
早苗の指がペースを上げ、ぐちゅぐちゅと指が膣内を強烈に掻き混ぜると、断続的にプシューッと潮が吹き出る。
唯も始めて見る潮吹きに、興奮して思わず胸を掴む手に力が入ってしまう。静香はシーツを握ってぐっと耐えるが、強烈な感覚に頭の中が真っ白になっていく。早苗が動かす指のペースを徐々に落とすと、静香の尿道から出る液体の量も落ちていく。
「はぁはぁ……」
静香は猛烈な徒労感に襲われ、ぐったりと早苗に寄りかかる。彼女の体全体が火をつけられたように熱くなっている。こんな強烈な体験は初めてだった。
「さてと、本日のメインディッシュ」
早苗が静香の股間に置いた二本指で、陰唇をくぱっと広げる。
「静香お姉さま、唯君、たっぷりと楽しんでね」
「ま、待って! か、体が……」
静香の弱弱しい懇願を無視して、唯が硬くそそり立った男根を彼女の股間へと近づける。
「静香さん、入れますよ」
「唯様、待って下さい。こ、これ以上されたら、私……」
「あ、そうそう。唯君、静香お姉さまは処女だから優しくしてあげてね」
「えっ!?」
早苗の忠告に、唯の動きが止まる。
「い、いいんですか? その……バージンを奪っても」
「気にしないで。転生前から何度も奪ってるし、今回は唯様に譲ってあげる」
「唯さまなら……いいです」
ウィンクをしてOKを出す早苗と恥らう静香にこう言われたら、唯も抗うわけにはいかない。膣口に亀頭を押し当て、そしてゆっくりと処女の静香の中へと入っていく。
「あくっ、い、痛いっ!」
静香の顔が痛みで歪む。膣内は充分すぎるほど濡れているが、出血して傷を擦られるのは痛いに違いない。
何度も感じたことのある膜を押し広げる感触に、唯の鼓動が跳ねる。女性の処女を奪うのは何度も経験しているが、何時になってもこれだけは恐ろしく興奮してしまう。
「静香さん、ありがとう。凄い嬉しいよ」
「あ、ああっ! はぁん、ふあっ」
唯の言葉に再び静香の体の奥から情欲の炎が沸き上がる。破瓜の痛みが吹き飛び、代わりに快感が膣内から体へと広がっていく。
「あ、あふっ、ふぁん……はぁん!」
先ほどの激しい攻めから一転して、唯はゆっくりと静香の中を肉棒でかき回す。ペニスが緩々と膣壁を擦る動きに、静香の顔が快感に耐える表情から、蕩けきったような恍惚とした顔へと変わっていく。
「ああっ、唯さまぁ……私、こんな気持ちいいの……初めて」
膣内を犯すペニスを、静香はうっとりしながら味わう。男女のセックスがこれほどに心地いいとは、彼女は知らなかった。いや、唯とのセックスというべきか。芽衣達があんなに乱れるのも無理は無いと静香は頭の片隅で納得する。
「唯さまぁ……はぁん……いいです……お、おちんちんが……」
「静香さんの中もいいよ」
ついさっきまで処女だったのに、静香の中は柔らかく唯を受け止めている。恐らく早苗にたっぷりと開発されたに違いない。ぬるぬると絡みつく膣壁の突起が亀頭を擦り、静香は男根の感触を味わう。
「唯さま……ん……」
静香は唯の首を腕で抱えると、唇にチュッとキスする。慌てて唯は早苗を目だけ動かして見るが、彼女は苦笑するだけで何も言わなかった。安心したように二人は愛するカップルのように口付けを何度も交わす。
「あぁ……唯さまぁ……私……おかしくなりそう」
静香は熱にうなされたように唯に何度もキスを繰り返し続ける。普段は物静かなだけあって、その情熱的なキスは常よりかなりのギャップがあった。貞淑な巫女の痴態に唯はドキリと興奮してしまう。
興奮しているのは唯だけではない。静香も充分興奮していた。膣内をかき回され、優しく体を高められていく。快楽の頂点へとゆっくり押し上げられる感覚は、心地良すぎて恋人が一緒に居ることも忘れてしまいそうだった。
「唯さまぁ……私はあなたが……はぁん……」
そして心の底に唯を愛しいという気持ちが広がっていくのを静香は止められない。長年愛し合い、深く信頼で結びつく早苗とは別に、唯には新たに恋するような温かい想いを抱いてしまう。
深く繋がり、お互いを高めあう二人はやがてゆっくりと達する。
「ふわぁぁぁぁあ……」
静香が唯にギュッと抱きつき、エクスタシーに達する。それと同時に、
ビュッ、ビュッ、ビュッ、ビュッ
唯もイって静香の中へと射精する。静香の柔らかな体、特に大きな胸を押し付けられながら精液を中に放つのは格別の良さだ。
静香は長く温かい絶頂を味わい、存分に楽しむ。こんな素晴らしいセックスがあったなんて静香は知らなかった。何とも言えない満足感を覚えて、唯のまだ成長途上の細い体を抱き締める。
「ああっ……唯さまぁ……」
ようやく快感の波が引くと、静香が腕を緩めて唯に優しくキスする。
「とっても良かったです……」
「うん、僕も気持ち良かったよ」
初めてで相手を満足させることが出来て、唯も充足感を得る。大人の美女を抱き終わり、感謝されるのはいつまでも慣れない嬉しさがあるものだ。唯は余韻に浸っていたのだが、静香はとんでもないことを言い出した。
「唯さま、早苗も抱いて下さい」
「ええっ!?」
唯と早苗の声が唱和する。よもや静香も恋人を唯に抱かせようとは、二人とも考えつかなかった。
「ぼ、ボクは別にいいよ、静香お姉さま」
「だめ……早苗も一緒に気持ち良くなりましょう。唯さまに抱かれるのは私達の義務だと思うの……んっ!」
腰を動かし唯のペニスを静香は自らの中から抜く。精液と破瓜の血をどろりと腿に垂らしながら、静香は背後の早苗に迫る。
「早苗、我侭言わないで……ねっ」
「そ、そんな、『ねっ』って言われても……うわ、わっ」
焦点の合っていない瞳をした静香の迫力に押され、早苗はベッドに倒れ込んでしまう。静香は早苗の手首を掴み、両腕を頭上へと固定する。
「早苗、愛しましょう、唯さまを。私達が愛し合うように」
「こ、心の準備が出来てないよ……ああっ!」
早苗の細い首筋を静香が舐める。静香には唯と自分の性交を見ていた早苗が興奮していたのがわかっていた。少し舐められただけなのに、早苗は体がブルブルと震えてしまっている。
「唯さま、さぁ早苗の処女を貰って下さい」
「ゆ、唯君……たんま、たんま」
「早苗さん……入れるね」
唯が無防備な早苗に圧し掛かる。普段の唯なら早苗を犯すことには躊躇しただろう。だがレズカップルを自分のモノにしたいという欲望に、意識は全く抗え無
かった。二人の処女を奪い、セックスで思う存分相手を気持ちよくして犯したいという誘惑に負けたのだ。善良な少年でも、異常なシチュエーションには理性が
働かなかった。
「入れるよ……」
「ううっ、優しくしてね」
陰唇に亀頭がくっつく感触に、早苗が泣きべそをかきながらも諦めたように力を抜く。それを確認して、唯がズブズブとペニスを早苗の中へと押し込んだ。
「あくっ、痛い! いたた、唯君、待って」
早苗の膣内は充分に濡れていたが、処女膜を破られて体を暴れさせる。膜が裂けて、亀頭がバージンの膣へと侵入した。よっぽど痛いに違い無いのだが、唯はそれに構わず奥までペニスを押し込む。
「早苗さん、ごめんね。でも早苗さん、とっても可愛いよ」
「ちょっと、唯君……ああああぁぁぁっ、ひあぁぁ!」
唯の言霊に反応して早苗の体が大きく跳ね上がる。凄まじい快感の波が押し寄せ、理性を痛みごと押し流してしまう。唯のペニスをまだ成長中の狭い膣がキュッと締め上げる。
「唯くん、なにこれぇぇぇ……ボク、ボク、おかしくなっちゃうよ」
「おかしくなっていいですよ。十分楽しんで下さい」
唯は悶絶する早苗に構わず腰を振り始める。絡みつく膣壁の凹凸を擦りたて、その感触をシャフト全体で愉しむ。早いピッチで動くペニスに、早苗は強烈な快感にその身を翻弄される。男根に感じる膣の部分を擦られて、ヴァギナから熱が早苗の身体全体に広がっていく。
「やっ、だめ、だめ、こんなの……」
「何で? 早苗さん、こんなに可愛いのに」
「ひゃぁぁぁぁ! 唯くん、やめて、やめ……あぁぁぁあ!」
唯の言葉に、早苗の体が反り上がる。閃光を浴びせられるような、恐ろしく強い刺激に頭が焼きついてしまいそうだった。自分の中を擦る唯のシャフトが子宮
口まで達する度に、壊れてしまいそうな衝撃を感じる。快感の嵐に早苗は自分の体が自分の体で無いように感じてしまう。
「早苗……」
「早苗さん……」
静香と唯がそれぞれ片頬に口付けする。たったそれだけなのに、麻薬でも打たれたかのように早苗はクラクラしてしまう。
「あ、ああっ、も、もうダメぇ……おかしくなる、おかしくなっちゃうよ、ボク」
唯に膣を蹂躙され、静香に巨大な胸を揉まれて、早苗はもう訳がわからない。ただ体だけが尋常ではない快感を溜め込んでいく。
「ああっ、イク、イク、イクぅぅぅぅ!」
早苗の体がグッと硬直して、絶頂へと達する。膣内がペニスを締め上げ、精液を搾り取るように収縮を繰り返す。
だがエクスタシーを感じている早苗には構わず、唯は早いペースを維持して腰を振り続ける。
「ひぁぁぁあ、唯くん、やめて。もう、これ以上は!」
絶頂が収まらないのに、唯に責められて早苗の体はすぐにまた高まる。
「うぁぁぁぁああ、やっ、いやぁぁぁあああ!」
ほとんど間を置かずに二度目の絶頂を早苗は感じる。体がガクガクと揺れ、歯を痛いほどに食いしばる。それでも唯は動き続ける。
「早苗さん、もう一回だけイっちゃいましょう。もう一度早苗さんのイク姿が見たい」
「もう、だめぇぇぇぇええ! あ、あ、あああっ!」
唯の願望通りに早苗の体が三度目のエクスタシーを迎える。唯に囁かれて、信じられないくらいの快感で意識が遠い彼方に飛ばされてしまう。目から涙を流して早苗はひたすら大声で悲鳴をあげる。
ビュッ、ビュル、ビュル、ドピュ
「あ、熱い、熱い、火傷しちゃうよ、ボク!」
精液が膣内に出されて、早苗の中が蠢いて子宮内へと精液を送り込む。その液が早苗の子宮を熱く焼き、体の中を蹂躙する。痙攣するような膣の動きに、唯はたっぷり精子を吐き出しながら、それを存分に味わう。
早苗は恐ろしく長い時間、エクスタシーに達していたが、やがて体が弛緩してぐったりとベッドに横たわる。あまりの快感に、飛ばされた意識がこのまま戻ら
ないような錯覚を彼女は覚えたくらいだ。早苗が涎でベトベトの口元を腕で拭こうとすると、静香が口をつけて舌で軽く舐め取っていく。
「はぁはぁ……もう、唯くんったら……死んじゃうかと思ったよ」
「ごめんなさい。でも、どうでした?」
「ん……気持ち良過ぎて、よくわからなかった。もう一度しないと……」
早苗は起き上がると、唯の体を軽く押して膣内からペニスを抜かせる。膣圧で押し出される精液が溢れ出し、尻穴の方へと流れていく。その白い液体には早苗の膣内から流れ出た赤い血も混ざっていた。
「汚れちゃったね」
「いま綺麗にしますね」
身を屈めると、静香と早苗が唯のペニスへと顔を近づける。そのまま二人は手を使わずにペロペロと男根を舐め始める。
「ああっ、くっ」
「唯さま、気持ちいいですか?」
亀頭を早苗が咥え込み、静香が根元を舐める。唾液をたっぷりつけて愛液と精液、それに破瓜の血が混ざったものを静香は舌で綺麗に舐め取っていく。早苗は唾液を絡めて口内で汚れを溶かしてから飲み込む。
二人の奉仕のテクニックもさることながら、唯はカップルにお掃除して貰っていることに興奮を覚えていく。
「ん、しょっぱい。これって静香お姉さまの愛液と血かな?」
「もう、早苗ったら……でも、唯さまと早苗の精液と愛液……とっても美味しい」
一通り掃除を終えると、二人はペニスから口を離す。そしてすぐに唯に背を向けると、二人揃って壁に手をついて腰を突き出す。
「唯さまぁ……」
「もう一回いいかな?」
二人のひくつく陰唇は精液で汚れており、いやらしく唯のことを誘う。ついさっきまで乙女だったとは思えないくらいだ。
「いいよ。二人が満足してくれるまでしてあげるから」
「嬉しい」
「そうこなくっちゃ」
唯は静香の腰を掴むと、ずぶりと肉棒を差し込む。
「はぁん……唯さまぁ」
蕩けきった膣にペニスを押し込むと、唯は腰を振り始める。熟れた静香の膣内はとても先ほどまでは処女とは思えない柔らかさだ。しばらく静香の中を愉しむと、唯はペニスを抜いて今度は早苗に挿入する。
「あぁん、唯くん!」
亀頭で膣内を擦られ始めると、早苗が歓喜の声をあげる。先ほどとは違い、ピッチを落とした唯のストロークに早苗は充分に男根の動きを感じることができた。静香とはまた違う初々しい強い膣圧を味わい、唯は存分に早苗の膣の感触を楽しむ。
「あ、ああっ、ふあっ、唯さまぁ!」
「あん、あっ、あっ、唯くん、いいよぉ」
唯は交互に美女と美少女を犯す。滑らかな動きで入れ替えを繰り返し、静香と早苗の膣を責め立てる。この動きは他の美女達にも何度も行っているので、唯にはお手の物だ。
「唯さま、はぁん……早苗」
「静香お姉さま……唯くん……好きなのぉ」
顔を近づけてキスを繰り返すレズカップルの姿に、唯はいつもより興奮してしまう。芽衣や他の仲間では見られない光景だからだ。唯のストロークも彼のテンションの上がり具合に合わせて、徐々に早まっていく。
「ふわ、ああっ、あん、唯さま!」
「だめ、ボクまたいっちゃう。もっと唯くんとしたいのに」
唯の動きが激しくなるにつれ、二人はキスすることを忘れて、爆乳を押し潰しながら壁に寄りかかる。ぐっと歯を噛み締め、ひたすら快感に耐えようとする。
静香は汗で髪がべっとりと背中に張り付き、早苗も額にびっしょりと汗をかいている。唯のペニスに自分達の胎内をかき回される感触が気持ち良く、長くそれを
感じようと必死に絶頂に達するのを我慢する。
「二人とも、気持ちいいよ。大好きだよ」
「あぁぁぁぁあああ! 唯さまぁぁぁあ」
「だめぇぇぇえ、言っちゃダメだよぉぉぉ!」
静香と早苗の我慢も、唯の言葉に虚しく押し流される。膣内を責められていた静香がまず絶頂に達し、すぐさま抜かれたペニスの一突きで早苗が続けて達する。
ドプッ、ビュッ、ビュル、ビュクッ
早苗の中で同じくイッた唯は、勢いよく射精して大量の精液を早苗の中に出す。そしてペニスを抜くと、今度は静香の中へと挿入する。
ビュル、ビュル、ビュビュッ
先ほどまでの勢いは無いが、静香の中でも唯は精子を吐き出す。静香の膣内の収縮を感じて楽しみながら、長い時間をかけて睾丸から白濁液を膣内と子宮に流し込む。
「あぁん……唯くんのあったかくて……はぁ、いいの」
「唯さま、ああん、ふあっ、存分に出して下さい」
唯が静香の胎内へと精子を吐き出し終えると、ようやく彼は膣内から男根を引き抜いた。美女と美少女が晒している陰唇の奥から白く濃い精液が漏れ出て、太ももを伝って膝へと流れていく。
「はぁはぁ……唯くん……」
「もっと欲しいです……早苗も私も可愛がって下さい」
イッた余韻に浸りながらも、なお二人は唯との性交を求める。至上の快楽は麻薬に等しく、既に早苗も静香も唯とのセックスの虜になっていた。二度では満足できず、尚も唯を求めてすがりついてしまう。
「いいですよ。今日は特別に満足するまでしましょう」
「えへへ、唯君の太っ腹。じゃあ、お姉さまと一緒に」
「たっぷり楽しみましょう」
ベッドで横になる二人の上に唯が圧し掛かる。
「今夜は寝かせませんよ」
この後、唯は呆れるほど膣と口に射精し、二人の顔を精液でガビガビにしてからようやく眠りについた。その頃には既に朝日が差していたが……。
「唯さま、学校に遅刻いたしますわ」
芽衣が唯の部屋を軽くノックする。唯は朝にあまり弱い方では無いので、普段は自分の目覚ましで起きてくるのだが、たまに芽衣や由佳などに起こされるときもあった。それでもノックしただけですぐに起きてくるはずの唯から返事が無い。
「まさか……」
芽衣はきびすを返すと、廊下を早足で歩く。そして片っ端から仲間の部屋を捜索し始めた。
「ちょっと芽衣、どうしたのよ」
「……何?」
まだ寝ていた京や楓の部屋をノックも無しに開けるが、唯の姿は無い。念のために既にリビングに居るミシェルや雛菊、円の部屋も確認したが中は無人だった。
「おかしいわ……」
唯に仕える女性達は普段は集まって均等にセックスをして貰っているが、抜け駆けして部屋に唯を引っ張り込むことも珍しくない。監視などをつけておけば良
いのだろうが、唯のプライバシーを侵害することになりかねないので、それは自重している。そして唯が夜這いをかけられた場合は、大体は朝に発覚して大喧嘩
になるのだ。
「ゆ、唯さま!?」
早苗と静香の部屋を開けて、ようやく芽衣は目的の人物を探し当てた。まだ寝ていた唯は芽衣の声に目を覚まし、気まずいように身を起こす。
「芽衣さん、ごめんね」
「別に私は構わないのですが……」
芽衣はベッドの上で気だるげに身を起こす早苗と静香を困惑したように見る。よもや千年以上の付き合いがあるレズカップルが、最高の主とは言え、男に抱かれるとは思わなかったのだ。早苗と静香の乱れた姿に何があったかは明白で、事実に衝撃を受けてしまう。
「芽衣、ごめんねー。唯くんが凄いんで、エッチしちゃった」
「あ、あなたねぇ……」
悪びれない早苗に、芽衣のこめかみがひくつく。幾ら唯に早苗と静香を抱く権利があるとわかっていても、嫉妬の心は抑えようもない。
「そういうわけで、よろしくね」
「よろしく……じゃないわよー」
二人のやり取りに唯は苦笑いするしかない。おそらく他のガーディアンたちも芽衣同様に、二人に対して怒るに違いなかった。仲裁する役割を唯が担うのは間違いなく、彼はどうやって他の者たちをなだめようかと考え始めるのだった。