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■ガブラス×ドレイス


早朝4時……彼はいつもより1時間早めに起き、そっと隣に寝ている女を見やる。

昨夜カーテンを開け放したまま寝たのか冬の早朝は暗く冷たい、その冷たい闇に彼女の暖かくふんわりとした顔が浮かんでいるように見える。
目を瞑っている彼女にただ釘つけになる
職場での彼女は凛としていて兜を取った時でも彼女の底知れない信念をかいま見る。
Гガブラス何を見ている?」
思いのほかいつもの威圧感のある声を響かせる彼女に体がビクッと反応する
Г起きていたいのか?」
ふと彼女は振り返り外の闇を見る…
Гまだ暗いな」


昼間……ガブラスは雪が降り始めた王宮の庭を窓越しに見つめ今朝の彼女を思い出していた…

あの後素早く服を着たドレイスは会議があるから卿も早くした方が良いと言い残し、いつもの表情に戻り素早く出ていった。
窓を開けると雪が王宮にふらふらと流れ込む、ガブラスの冷たい鎧に冷たい雪が張り付いては消える…
長年自分を独りにした兄を恨み続け鎧を見に纏う事で憎しみを恨みを非情さを隠し続けていた、自分の脆さを隠したかった。

だが彼女の…ドレイスの前では自分を見に纏う全ての鎧を外したかった
だから彼女に触れた、ドレイスの体は武人とは思えぬ程柔らかくガブラスが触れるとそれに応えるように、あえぎ彼の物を優しく包みこんでくれる。
暗闇の中に彼女と言う灯りがともった、いつしかガブラスは自分達がいる現実を見て見ぬ降りをするようになった。
王宮を兄の幻影を憎しみに満ちた目で見る。彼女を失いたくないと言う気持ちが反芻する、兄をも失い彼女を失ったら自分はどうなるだろう…


夜……ドレイスは書類仕事を早めに切り上げガブラスの元に向かう、いつもなら自分から彼の元へ向かう事は無いんだが今日は向かう足を早め彼の部屋に行った。

ノックをしたが応答が無いので空いている事を確認し中へ入る。
何処にも居ないので寝室に入ると少々寝苦しそうな顔をしたガブラスを除きこむ
不安になり自分のひんやりした指を彼の頬に近付ける、その瞬間彼の暖かい手が彼女の冷たい手を包む。
Г冷たいな…」
Г起きていたか、卿の寝顔はいつも不安にさせる」
Гそうか?お前と居るときは違うだろう」
そっと彼女の紅潮し始めた顔に口付けをし、ドレイスの首筋にキスの雨を降らせながら手は胸の方へ滑らせる
Гうっ…くっ」
ドレイスのヒンヤリ透き通った乳房を暖めるように掌で包みこむと中央にある突起を歯と舌で交互に刺激する
そのまま相手いた手を下に向かわせ指を多めに差し入れる
Гひっ、うっあぁ」
彼女の密がシーツの染みを増やしていく
ガブラスはゆっくりとドクドク脈打つ自分をゆっくりとドレイスの唇にキスを降らしながら差し入れていく
Гうっ…あぁあぁ」


早朝4時30分……ガブラスは目をゆっくり開け愛しそうにドレイスを抱き締める力を強めると、
この間も同じように早くなかったか?と目の前に掛けてある時計を見る。

このまま…まだ見ていたかった、まだ一緒にいたかった彼女の幸せそうな顔を、自分の腕の中に居る温もりを……

空中要塞バハムート。ガブラスは一心不乱に大灯台で痛めた体を引きずる、彼には悔やんでも悔やみきれない物が心を蝕み体の痛みなどは、どうでもよかった。
ただ直接じゃないにしても自分から全てを奪った兄への憎しみが彼の足を速めた。

見覚えのある自分と全く同じ顔を冷たい兜越しに睨みつけると言い放った

Г俺はもう全てを失った」




(2-55〜58)














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